イタい女や勘違い女にならないために?
数々の社会学的な観察を行ない、興味深いエッセイや小説を書く中村うさぎは、特に女性に関する現代女性について面白く描いています。中村うさぎの「「イタい女」の作られ方 自意識過剰の姥皮地獄」は、傑作エッセイの「美人とは何か? 美意識過剰スパイラル」に続く第2段として話題となっている本です。
この本は、多くの女性に人気があり、日本の民話「姥皮」の若くて美しい娘が姥皮をかぶって醜い老婆に変身して幸せをつかむといように、年甲斐もなく必死で若作りをして、若い男に入れ揚げている女性や太っていることを「巨乳」と自意識しており平然とモテ自慢などをする女性、さらにはモテないのに男好きで合コンなどの場で妙にはしゃぐ女性の自意識の正体について繊細に論じています。
著者によると、このような「勘違い女」はイラっとくるもので、これらはイタい女や勘違い女とされるものとされています。このような女性にならないための「客観性」が重要であることを述べています。
この「客観性」は、イタい女や勘違い女にならない魅力ある女性にしてくれる重要なものなのですが、勘違い女を見ていると、この「客観性」さえ持つことができない女性がいることに共感できるものです。そして、この本が、徹底した客観性によって魅力ある女性になれるとしている興味深い本といってよいでしょう。