『あさきゆめみし』や『はいからさんが通る』などで有名な大和和紀先生。
今年でデビューから50周年を迎えられ、『大和和紀画業50周年フェア』が開催されています。
「電子書籍ランキング.com」では、大和和紀先生の作品の中で電子書籍化されたものを中心に10作品をピックアップしていきます。
国民的少女漫画家の一人である大和和紀先生の美しくも幻想的な作品世界をご紹介しましょう。
■画業50周年記念作品
『大和和紀画業50周年記念画集~彩~』
大和和紀氏が2016年に画業50周年を迎えるにあたり、記念原画集を刊行。『はいからさんが通る』『あさきゆめみし』、現在連載中の『イシュタルの娘~小野於通伝~』をはじめ、漫画作品のカラー原画を収録。さらに、雑誌の表紙や付録などに掲載され、単行本未収録のカラー原画も多数収録。ここでしか見られない、美麗な原画を、50周年の軌跡と共にまとめた1冊です。
『イシュタルの娘~小野於通伝~』
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康といった名将達が活躍する裏でセンスと教養を武器に激動の戦国時代に生きる、小野於通の生き様を描く物語。
『BE・LOVE』(講談社)にて2009年18号より不定期連載。
小野家に時折出現する、常人の目には見えないものが見える天眼をもつ武家の娘、小野於通(おのおつう)。物心ついた頃、父、小田正秀の仕える織田信長に黒い大きな竜を見る。
数年後安土に移った小野一家。於通はそこで「おもしろき娘」と信長に気に入られ、館に出入りするようになるが・・・?
大和和紀初の戦国ヒロイン、於通が戦国の世を彩り導く本格戦国ロマン!!
みんなの感想
◆着物女性がとにかく美しい
特に着物の綺麗な作画に目を奪われる作品。
登場人物の来ている着物の柄も場面が変わるごとに変わっていて白黒漫画なのに非常に鮮やかで飽きがこない。
どのページを見てもしっかり描かれているため、いい意味で読むのに時間がかかる読み応えがある作品です。
◆当時の文化や制度もわかりやすく解説
身分制だとか当時の時代背景とかそういった難しい部分があると読みづらさがでてしまうことが多いが、それを感じさせないくらいストーリーに魅かれ、先が気になり引き込まれました。
そうでなくとも於通が武家の人のため、公家文化に疎い人でも語句や地位、制度の説明があり、それが逆に読み手にとっても置いてけぼりになりづらく、わかりやすかったです。
■電子書籍ランキング.com編集部ピックアップ
『はいからさんが通る』
大正7年、花の都・東京。古く江戸時代は徳川家の旗本だった良家・花村家の一人娘、花村紅緒は女学校に通うお嬢様だが、可憐な見た目とは裏腹に、度胸があって喧嘩も強く、気立てはいいが家事が滅法苦手でガサツな性格に育ってしまう。
突然、婚約者の伊集院忍少尉を紹介される紅緒だったが、この運命的な出会いが、2人の未来に大きく関わっていくとは、まだ知る由もなかった…。
17歳の少女が時代の波に翻弄されながらも、恋を通して大人へと成長していく物語を描く。連載終了後、映画やドラマ、アニメと数多くの分野で映像化され、未だに根強いファンを持つ大正ロマンあふれる少女漫画の金字塔だ。
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■『KiLLA』
舞台はイギリス。伝統あるロンドンの演劇界に、彗星のごとく現れた美貌の青年、キラ=クイーン。しかし、キラの美しい仮面の下には、恐るべき野望と毒牙が隠されており、野望を果たすためには手段を選ばぬ男だった。
行く手に立ちはだかる者は、誰であろうと容赦しないその生き方によって、過去の因縁を持った宿敵を前に、キラ自身の聖域をも巻き込みながら、それぞれの運命を大きく変えていく――――!!
大和和紀渾心のピカレスクロマン、ここに降臨。
■『あさきゆめみし』
『源氏物語 あさきゆめみし 完全版』は、2008年の「源氏物語千年紀」を記念して刊行された。雑誌『mimi』(講談社)連載時のカラー原稿が初めて完全再現され、全10巻合計に及ぶ120ページをカラーで読むことができる。
単行本版、大型版、文庫版などを合わせた累計発行部数は1,700万部を超え、世界各国で翻訳版が出版されているほか、宝塚歌劇団による舞台化・映像化をはじめとしたメディアミックス展開も行われている人気作品だ。
ある晩、入内したばかりの桐壺更衣を見初めた帝は、ほかの有力な妃たちを差し置いて、彼女を深く寵愛する。
帝は女御たちから嫉妬され、嫌がらせを受ける桐壺更衣を一途に守り、ふたりの間には美しい男の子が生まれたのだが……。
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■『ヨコハマ物語』
『ヨコハマ物語』は、1981年~1983年に週刊少女フレンドで連載され、舞台化もされた人気作品。明治の横浜を舞台に、主人公の卯野と万里子の二人の少女がそれぞれに恋をし、悩み成長する大恋愛ストーリー!
両親が亡くなり身寄りをなくしてしまった卯野は、商家の旦那に引き取られ、一人娘の万里子と出会う。万里子は、取り巻きができるほど美しく、一見品の良いお嬢様に見えるが、実際はいたずら好きの元気なお嬢様だった。
二人はすぐに仲良くなり、隣に住んでる森太郎とも仲良くなる。卯野も万里子も森太郎に好意を寄せるが、森太郎も万里子のことを想っていた。しかし、万里子の命の恩人である竜助の登場により、森太郎と万里子の恋は単純なものではなくなっていく。
文明開化の時代に生きた2人の少女の愛と夢を描くグランドロマン!!
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■『菩提樹』
幼くして両親を亡くした中原麻美(なかはらあさみ)は、「あしながおじさん」から学資の援助をうけ、医学生として多忙な毎日を送っている。夏休みに神崎(かんざき)教授宅で家庭教師をした麻美は、神崎こそが「あしながおじさん」ではないかという期待を抱くようになる。驚きと喜びに麻美の心は揺れるが、一方で早坂(はやさか)教授への想いを募らせてゆく……。それぞれの愛に翻弄されて、運命の糸は複雑にもつれていく!!
1本の菩提樹が見つめ続けた、人と人の愛と憎しみを描いた大型ラブロマン!
■『N.Y.小町』
夢とあこがれと恋をのせて、ロマンチックに華やかに――。
文明開化の大東京、16歳まで男として育てられたお志乃(しの)ちゃんは、ある日、ダニエルというアメリカ人に出くわす。ダニエルとの愛のためなら、横浜、札幌、ニューヨークに飛び回り、職も大道芸人から写真師、探偵まで大わらわ。
外国人への偏見や、女性の地位の低さ、極寒の地の開拓の大変さなど、明治時代ならではの困難が描かれつつも、愛と冒険に満ちたお志乃とダニエルの人生はどうなるのか!?
細やかな時代背景と衣装、異様に濃いサブキャラ、ギャグ満載と大和和紀ワールド満載の作品。
■『眠らない街から』
10歳の佐那子(さなこ)は銀座で父と二人、寄り添うように暮らしている。ここはネオンきらめく大人の街……だけど、ちゃんと子供たちの世界も存在している不思議な街。そこで佐那子は、いろいろな人に出会い、さまざまな愛の形や別れの悲しさを知り、成長していく。
大和和紀の真骨頂、繊細で心温まる現代のフェアリー・テイル!続編の『A列車でいこう』も収録!
■『ベビーシッター・ギン!』
「すべての赤ちゃんを幸せに すべてのママに笑顔を!」上落合ポビンズ倶楽部のベビーシッター・ギンさんはそんなママを救う育児の聖母。育児に無関心なパパをスパルタ指導し、間違った育児をするママに子供と一緒に笑える本当の育児を教える。「子育てに悩んでいるのは貴方だけじゃない」魔法の言葉の隠されたママさんへの気遣い、子供への無限の愛。きっと育児に疲れた心が軽くなる作品です。
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■『紅匂ふ』
幼くして置屋(おきや)の女将(おかみ)に見初められ、祇園にやってきた少し風変わりな少女咲也(さくや)。誰にも負けない努力と誇りをかけて、押しも押されもせぬ「No.1」舞妓となった咲也は、恋を知り、少女から大人の女へ成長し、深みを増し、祇園で「百年に一人」といわれるまでになる様を描く。
岩崎峰子氏の『芸妓峰子の花いくさ』を原案に書いた作品。
華やかな女いくさの幕が開く!!
■『新装版 あさきゆめみし絵巻』上巻
画業50周年を迎えた大和和紀氏が20代後半から40代にかけて連載を続けた『あさきゆめみし』。その美麗なカラー原稿が絵巻として蘇る!
光源氏の出生から恋の遍歴を重ねる青年時代。そして女人たちの愛と悲しみを描き、栄華と無情を美しい原稿と文章で綴る上巻。
*この作品は1993年に刊行された『大和源氏 あさきゆめみし絵巻』上巻新装版で、内容は同じものになります。
■『新装版 あさきゆめみし絵巻』下巻
画業50周年を迎えた大和和紀氏が20代後半から40代にかけて連載を続けた『あさきゆめみし』。その美麗なカラー原稿が絵巻として蘇る!
光源氏にしのびよる老いの影。輪廻の因縁を感受する晩年と宇治十帖までを美しい原稿と文章で描く下巻。
*この作品は1993年に刊行された『大和源氏 あさきゆめみし絵巻』下巻新装版で、内容は同じものになります。
1948年札幌市生まれ。1966年講談社「週刊少女フレンド」に掲載された『どろぼう天使』でデビュー。『はいからさんが通る』で第1回講談社漫画賞を受賞。紫式部の「源氏物語」を基に描いた『あさきゆめみし』は、「少女漫画」の枠を超えて多くの人に愛され続けている。他にも代表作として『ヨコハマ物語』『N.Y.小町』『ベビーシッター・ギン!』『紅匂ふ』などがある。
大和和紀画業50周年フェア特設サイト
講談社では、「大和和紀画業50周年フェア」として『大和和紀画業50周年フェア特設サイト』を開設。
6月末より開催予定の「大和和紀画業50周年記念原画展」の詳細情報、先日に発表された『はいからさんが通る』の劇場版アニメーションなど随時更新中!
公式サイト:http://comic-sp.kodansha.co.jp/yamatowaki50th/index.html