未曾有の被害をもたらした「3・11東日本大震災」から5年になります。
テレビや新聞を中心に多くの特番や特集が組まれます。
電子書籍ランキング.comでは、この5年で刊行されたおびただしい数の震災関連本から最新のものも含めて激選した13冊を紹介致します。
『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記』
著:竜田一人
<内容紹介>
「メディアが報じない福島第一原発とそこで働く作業員の日常」、そして「この先何十年かかるともしれない廃炉作業の現実」を、あくまでも作業員の立場から描写。
「この職場を福島の大地から消し去るその日まで」働き続ける作業員たちの日々を記録した、いま日本に暮らすすべての人たちに一度は読んでいただきたい「労働記」。
『漫画で描き残す東日本大震災 ストーリー311』
著:ひうら さとる 、 上田 倫子、 うめ、 おかざき 真里 、 岡本 慶子、 さちみ りほ、 新條 まゆ 、 末次 由紀、 ななじ 眺、 樋口 橘
<内容紹介>
2011年3月11日以降、東日本大震災の被災地で起きた多くの悲しい出来事、厳しい避難生活の中で生まれた家族や地域とのつながり、被災を乗り越えて成長していく町の 若者の姿、日本各地から訪れるボランティアと地元住民とのふれあいなど、現地で生まれたストーリーを、漫画家自らが現地で取材し漫画に描き残すことで“語り部”的な役割を果たせないだろうか? そんな気持ちから生まれたプロジェクトからのコミックス、第一弾。
『あれから5年 3・11東日本大震災写真集』
著:3・11東日本大震災写真展実行委員会・編
<内容紹介>
「3・11東日本大震災」から5年。被災地の復興はハコモノと土木事業だけは進んでるが、被災者に対するケアは遅々としている。仮設住宅で孤独死する高齢者の数も年々、増加の一途をたどっている。大震災の被害状況は大きく報道されたが、時の流れとともに風化し、ともすると忘れがちになってきてる。
そんななか、2016年3月、東京の弁護士会館で東京弁護士会、第一弁護士会、第二弁護士会の主催による同写真展が開催される。本書は第一線で活動する39人の写真家が負の遺産である東日本大震災の記録を次の世代へ引き継ぐ目的でまとめられた。 「あれから5年、忘れてはならないことがある」。
『河北新報のいちばん長い日』
著:河北新報社
<内容紹介>
2011年3月11日、仙台に本社を置く河北新報は、東日本大震災で壊滅的な被害を蒙った。沿岸の支局は津波に呑まれ、安否不明の記者や販売店関係者が続出。本社のコンピューターが倒れ、紙面制作の機能を失い、休刊の危機に瀕する。
「それでも新聞をつくらなければならない!」この絶対命題を前に、彼らは何を思いどう行動したのか。
“新聞人”たちの凄絶な闘いの記録。あの日を忘れないためにも、長く読み継がれるべき書。
『復興の書店』
著:稲泉連
<内容>
岩手、宮城、福島の3県で被災した書店は391店。3県の書店数の約9割にあたる。
そんななか、仙台の一部の書店が3月22日にいち早く営業を再開させた。流通が止まり、商品は震災以前のものだった。
しかし、開店前から長蛇の列が連なり、パズル誌、中古車情報誌、お礼状の書き方の本・・・・・・あらゆるジャンルの本が買い求められていた。
苦難をのり超え、開店した多くの店舗は、活字に飢えているとしか言いようのない人々の姿が目撃された。本はただの「情報」ではない。人々にとって「生活必需品」だった。
本書では、大宅賞作家・稲泉連氏が、被災地における書店の「歩み」を記録することで、ネット注文や電子書籍が一般化しつつある昨今の出版界における、書店の「存在意義」そして、紙の書籍の「尊さ」を再発見していく。
電子版では、震災から3年半を経た東北の書店の「現実」を綴った補章と、本書にも登場する元書店員・佐藤純子さんの特別手記が収録されている。
『プロメテウスの罠』
著:朝日新聞特別報道部
<内容紹介>
人類に火を与えたのはプロメテウスだった。火を得たことで人類は文明を発達させ、やがて「夢のエネルギー・原子の火」を獲得する。しかし、いま人類は原子の火に悩んでいる。
朝日新聞のルポルタージュ連載記事の書籍化。福島原発事故による放射能汚染は、なぜこれほど多くの被害者を生んだのか。政府、官僚、東京電力、そして住民。福島第一原発の破綻(はたん)を背景に、国、民、電力を考える。それぞれに迫った、気鋭の取材記者たちの真実のリポート。
『福島の原発事故をめぐって――いくつか学び考えたこと』
著:山本義隆
<内容紹介>
〈税金をもちいた多額の交付金によって地方議会を切り崩し、地方自治体を財政的に原発に反対できない状態に追いやり、優遇されている電力会社は、他の企業では考えられないような潤沢な宣伝費用を投入することで大マスコミを抱き込み、頻繁に生じている小規模な事故や不具合の発覚を隠蔽して安全宣言を繰りかえし、寄付講座という形でのボス教授の支配の続く大学研究室をまるごと買収し、こうして、地元やマスコミや学界から批判者を排除し翼賛体制を作りあげていったやり方は、原発ファシズムともいうべき様相を呈している〉
一刻もはやく原発依存社会から脱却すべきである―原発ファシズムの全貌を追い、容認は子孫への犯罪であると説いた『磁力と重力の発見』の著者、書き下ろし。
『夜明けの煌めき ―3・11その先を生きる』
著:桃井 嶌子
<内容紹介>
東日本大震災から5年。苦悩に寄り添い、生きる力を甦らせてくれる本書は、郷土を愛するすべての方に薦めたい不朽の詩集。
郷を築くは/我らの運命/それを守るは/我らの務め/記憶を力に/涙を勇気に/時よ動け/未来へ動け/歩み始めた我々の/行く先々を/明るく照らして/(本文「時よ動け」より)
『希望の地図 3.11から始まる物語』
(著):重松清
<内容紹介>
中学受験失敗から不登校になってしまった光司は、ライターの田村章に連れられ、被災地を回る旅に出た。
宮古、陸前高田、釜石、大船渡、仙台、石巻、気仙沼、南三陸、いわき、南相馬、飯舘…。
破壊された風景を目にし、絶望せずに前を向く人と出会った光司の心に徐徐に変化が起こる―。
被災地への徹底取材により紡がれた渾身のドキュメントノベル。
『3・11から考える「この国のかたち」―東北学を再建する―』
著:赤坂憲雄
<内容紹介>
「今まで何を聞き書きしてきたのか」という厳しい自己認識から再出発した著者。
土地の記憶を掘り返し、近代の残像を探りつつ、剥き出しの海辺に「将来の日本」を見出していく。
津波から逃れた縄文貝塚、名勝松島の変貌、大久保利通が描いた夢、塩田から原発、そして再び潟に戻ったムラの風景…。
災厄から学ぶべき思想とは何か。
問いと発見に満ちた一冊。
『東日本大震災対策!最新 災害時の税務対策マニュアル』
著:木村信夫・藤田裕 、 監修:本郷孔洋
<内容紹介>
災害に遭ったとき、税金に関して、出てくる疑問点や聞きたいことを、懇切丁寧に解説!
未曾有の被害に見舞われている東北地方にも支部を持つ、国内最大規模の税務のプロ集団である辻・本郷税理士法人が、本郷孔洋理事長のもと、英知を結集し、プロならではの視点で、執筆。
被災された企業経営者の方々をはじめ、ご家族、ご親族を亡くされた方々のこれからを慮り、直面する問題について、税項目別にQ&Aを用いながら、わかりやすく解説。東日本大震災後、被災地の復興を最優先に、現在、政府・自治体・金融機関などで講じられている、さまざまな特例措置にも、完全対応!
今後、わたしたちが経験するかもしれない災害に備える意味でも、手元に置いておきたいこれからの1冊。
『東南海地震は必ず起こる! 「助かるいのち」を救うために、いますべきこと』
著:中島孝志
<内容紹介>
東日本大震災、御嶽山噴火、広島豪雨―。自然災害大国日本は、いつ天変地異が起こっても不思議ではない。ことに2000年に入ってからは地震活動も盛んになってきた。
本書は、今後日本で地震や津波が発生したことを想定し、いざというとき生き延びるためには、日頃から何をし、どのような意識づけをしなくてはいけないかを著したサバイバルマニュアルである。
構成は、地震やその他の天変地異に対して正しい認識を持つための「現実認識篇」と、実際に地震が起きたときどのように行動すればいいのかを示した「実践編」の2部からなる。昔から天変地異はタイミング的に重なるものである。今年から来年にかけてが危ない。備えあれば憂いなし。「助かるいのち」を救うために、今日から備えておこう。
『佐々淳行の警告、国家から国民一人一人までの危機管理』
著:岡田安人
<内容紹介>
「国政」「⾏政」「⾃治体」「企業」「団体」「学校」「家庭」、それぞれの集団に対応した危機管理体制が必要です。
国家間においては紛争があり、テロや自然災害などの事件、事故、それぞれの危機に面したとき、どのような行動をとれば良いのか、事前に何を準備すればよいのか、これらのテーマを実例をケーススタディとしてわかりやすく解説されています。
内閣総理大臣官房・内閣安全保障室長も経験した佐々氏の、実体験に基づく説明は、集団のリーダーには非常に役立つ教本となることでしょう。危機管理問題の第一人者が語る心構えを学んで下さい。