能力者バトルの金字塔
『うえきの法則』は、福地翼の作品で『週刊少年サンデー』にて、2001から2004年まで連載されたファンタジー漫画です。また2005年にはテレビ東京系列でテレビアニメ化もされました。
「うえきの法則」の一番のみどころといえば、主人公の能力がどんどん失われていくという点にあると思います。多くのアクション漫画は、さまざまな経験をしていく中で、どんどん力を身につけていくという展開が王道といってもいいと思いますが、この漫画に限っていえば、ストーリーが進むにつれて、主人公の能力が一つずつなくなっていくという、今までになかった新しい設定を取り入れているところに面白さを感じます。
ただ、能力はなくなっていくとはいっても、主人公自身は毎回強くなっていくという展開を見せています。そのため、毎回のバトルシーンがどのように展開するのか非常に面白くて、それがこの作品の見どころの一つといってもいいと思います。
そして、こうした設定のおかげで、普通のバトル漫画とは少し違う印象を受けます。ストーリー展開というよりも、作者がこの作品を生み出す上で考えたであろう設定の凄まじさによって、この作品の面白さが何倍にも膨れ上がっています。この作品は全16巻で完結しましたが、後に続編が登場したことからも、その人気振りが伺えます。