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えむえむっ!

松野秋鳴(著)/QP:flapper(イラスト)のえむえむっ!(電子書籍)のレビュー

えむえむっ! 【電子書籍】

著者 ページ数 クチコミ評判
松野秋鳴(著)/QP:flapper(イラスト) 325ページ ★★★★

アニメ化を果たした矢先の悲劇

『えむえむっ!』は、松野秋鳴(著)/QP:flapper(イラスト)によるライトノベル作品です。2010年10月には、独立系UHF局を中心にTVアニメ化もされました。しかし悲しいことに作者「松野秋鳴」が2011年4月18日に帰らぬ人となり、作品も絶筆となりました。

青少年向けに描かれている作品が多いライトノベルでは、一般的に多かれ少なかれお色気シーンや性的な描写が描かれている作品が多いものですが、その中でもこの『えむえむっ!』という作品は特殊な性癖をもっているという「あえて危ないテーマ」で読者をひきつけている作品になります。

「えむえむっ!」というタイトルが指し示すように主人公である砂戸太郎は女性に冷たい態度を取られたり、果ては暴力を振るわれることで性的興奮を覚えてしまうドMな性癖を持っているために、高校生にもなっているのにこの性癖のせいでまともな恋愛ができないのではないかと悩み、ドM体質を克服するために入部した第二ボランティア部という部活にてヒロインの石動美緒という少女から悩みであるドMを克服するための治療を受けることになります。

しかし、そのヒロインが暴力的な人物であるため事態は悪化してしまったり、男性を見ると反射的に殴ってしまう結野嵐子というサブヒロインの存在もあり、悪循環や矛盾を繰り返してしまうある意味で学生らしいという面とありえない世界観を作り出しています。このえむえむっ!は内容のシュールさも面白さの一因ですが、ヒロインがツンデレを通り越したドSということがか弱い男子諸君に好評を博したのかもしれません。



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