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くまみこ【電子書籍】

くまみこ【電子書籍】

著者 ページ数 クチコミ評判
吉元 ますめ 159ページ ★★★★★

都会コンプレックスの少女とひぐまが織りなすモフモフカントリーライフ

「くまみこ」は「月刊コミックフラッパー」において連載中の作品。作者は吉本ますめ。2016年テレビアニメ化された。
舞台は日本の東北、山奥にある熊出村。クマが出没しても避難しない、一見緊張感がないのんびりした住民たち。しかし、実はこの村には代々受け継がれた物語と秘密があった。その秘密とは、神として崇め奉られていた大熊と生贄にされた娘との間に生まれた子孫が、「クマ井」一族として代々人間との共存生活をしていおり、この村のクマは人間の言葉を話し、人間を食べないという契約をしている。
主人公は熊出村の山の上、熊出神社の娘巫女を務める14歳の雨宿(あまやどり)まち。
物心がついた頃から「クマ井」のオスのヒグマ、ナツと共に山で育った。物語は世間知らずな箱入り娘の主人公が、都会の高校に進学したいとナツに申し出るところから始まる。長きにわたる山育ちで田舎コンプレックスを抱え、町に服も買いに行けない主人公。加えて極度の機械オンチであり、炊飯器が使いこなせずかまどで米を炊くレベル。保護者同然のナツは断固反対するが、主人公の成長のためさまざまな試練を与えつつも見守り、共に成長していく姿を描いた作品である。

みんなの感想

◆大切なことを思い出させてくれる一冊

巷にあるクマのキャラクターは割とかわいいものが多いけど、この漫画に登場するのクマはほぼ「出没注意!」の看板に出てきそうなリアルクマ!です。はじめは人間に対して厳しい怖いクマなのかな、と思っていました。でも読み進めていくうちに二人の何気ないやりとりや、信頼関係には思わずほっこりしました。日々忙しいと忘れがちな相手に対する優しい心や遊び心を思い出させてくれる作品だと思います。

◆神職に対する親近感が持てました

神社にいる神職の人って、世捨て人的な謎の存在だなと思っていました。でもこの漫画に出てくる登場人物たちはストイックに修行するわけでもなく、日常生活に溶け込んだ自然な形で神事を行っていて、親近感が持てました。都会に憧れて流行りものに手を出してみるけど、どこか見当違いだったりする。わたしのような田舎者なら「わかる!」と共感してしまうポイントがたくさんあっておもしろかったです。



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