森の仲間達の日常を描く名作
ラッコの少年ぼのぼのは、大好きなお父さんと森の川辺ですごすのんびり屋。友達のシマリスくんや、色々教えてくれる物知りのスナドリネコさん、シマリスくんをいじめるもり一番のいじめっ子のアライグマくん、シマリスくんの友達のプレーリードッグちゃんなど、森には色々な仲間が暮らしている。
ぼのぼのは、肉球を触るのが好きで、大きな肉球を触るため、スナドリネコさんの案内で熊の親子に会いに行ったり、貝を割るための新しい石を求めて友達のシマリスくんと森から入り江に向かって旅をしたりする。決して大きい森ではないけれど、色々なことに興味津々なぼのぼのにとっては、たくさんの冒険と、楽しい日常が詰まった大好きな森である。
本作はこれまで、絵本の発売や、2度の映画化も行われている。また、1995年のアニメ化から約20年を経て、4月に再びアニメ化される。長年愛され続けるキャラクターと、幅広い年齢層に支持されるシュールだが、なぜか心温まる4コマギャグ漫画の名作。
みんなの感想
◆何故かまた読みたくなる
ギャグ漫画風味ではあるが、決して笑えるわけでもなく、内容もあまり印象に残らない感じがあるのだが、ついついまた読みたくなってしまう。特に主人公のぼのぼのと友達のシマリスくん会話が、非常にシュールと言うか、キャラクター達の会話の噛み合わなさや、考え方のズレから、二人のコミュニケーションが破綻していることが多々あるのだが、それ自体がしっかり物語になっており、破綻した状況を展開して話が膨らんでいくという独特のセンスが光っている。
◆独特のテンポ感 間の取り方
4コマ漫画なのですが、キャラクター同士の会話の中でとにかく間が多いなと感じました。起承転結をセリフではなくて絵で表現していて、セリフを喋っているコマより、キャラクターのリアクションだったり、絵の中に説明を入れてわざわざセリフを省いて描いているところがあったりしますが、行間を読ませる独特なテンポ感がとても面白い作品です。また、1話ごとの冒頭に、ぼのぼののモノローグが書かれていてそれが物語の予告になっているという書き出しが印象的です。