2014年10月アニメ化のサンデー史上最長連載マンガ
『名探偵コナン』の『怪盗キッド』が好きな読者には無視することができない作品であることは間違いありません。本作『まじっく快斗』は、『青山剛昌』の著作で1987年から『週刊少年サンデー』や『週刊少年サンデー増刊号』にて連載されているマンガ作品で、現在も不定期ながら連載が継続している作品です。
不定期連載ながらも『週刊少年サンデー』史上最も連載期間が長い作品ともなっています。本作は4巻まで刊行されていますが、4巻の刊行が13年ぶりとのことで大変驚きます。そんなロングヒットの本作ですが、2014年10月より日本テレビ系列にてテレビアニメも放送されています。
本作『まじっく快斗』は、初期の快斗の設定から「名探偵コナン」の設定に向けていろいろ改変があったのだろうなと思う所も随所にみられましたが、全体的に楽しめる作品であることは間違いありません。見どころは、名探偵コナンでは見れない黒羽快斗の日常も見られて、怪盗キッドファンには見逃せない内容が盛りだくさんです。
名探偵コナンではかっこよくて隙のない怪盗キッドですが、こちらでは彼の心情がコロコロとテンポよく表現されていて怪盗キッドをより魅力的に、なおかつ人間味のある等身大のキャラクターとして描かれていました。
名探偵コナンには出てこないオリジナルキャラも登場しており、それぞれ魅力的です。名探偵コナンよりコミカル調だからでしょうか。単行本のおまけページでは「まじっく快斗」を演じる役者の裏側を書く、いわゆる「楽屋ネタ」的なものもあって、キャラクターの性格や設定も本編とは違い、一味違うおもしろさがありました。
本編では怪盗キッドがどうして盗みをするのかなどもきちんと描かれていました。また、4巻では逆ゲストとなる『工藤新一』と怪盗キッドの対決があり、この巻は見逃せないです。作者さんの中では、怪盗キッドにはきちんと怪盗キッドの世界があって、名探偵コナンの世界とつながりながも感じることができる作品です。