<エリア88 あらすじ/作品紹介>
エリア88は、新谷かおるのマンガ作品で1979年から1986年まで少年ビッグコミックにて連載。1984年にはOVA化され、さらに2004年にはテレビ朝日系列でテレビアニメ化された息の長い人気作品で第30回小学館漫画賞の受賞作品です。
エリア88、そこは内紛激しい中東アスラン王国で腕っこきの外国人傭兵が金のために命をかける空軍基地。ただ一人の日本人パイロット“風間真”は、親友の裏切りのせいで傭兵として送り込まれたのだった…撃ち落とすか撃ち落とされるかの極限の状態で苦悩の日々を送る中で、数々の戦友たちとの出会いと別れ、やがて彼らとの間に厚い信頼を勝ち取り、泥沼の戦局を生き延びていく姿は、読者の絶大な共感を呼びました。
生き延びるために金を稼ぐ、その目的を達するために選ばれた主人公の愛機は、F8クルセーダー、ドラケン、F-20など通好みの機種が並び、相棒ミッキーのF14トムキャットとの対比もユニーク。他にもA4スカイホーク、A10、クフィール、バッカニア、ハリアーなどクセのある機種が次々と登場します。精密に描き起こされた戦闘機とのリアルさは物語に厚みを与え、壮絶なストーリーを盛り上げています。
<エリア88 みんなの感想>
◆エリア88は日本人の傭兵風間真が戦闘機を駆って戦場を生き抜いていく物語です。傭兵という言葉がまだ一般的に知られていなかった30年前に連載されており、当時の世界情勢などを考えても先進的な作品でした。国際的なテロネットワークや利権など、同時多発テロ以降では描けないだろう物語をベースに主人公らの恋や戦いが鮮やかに描写されています。今読み返してもまったく古くなく、キャラクターすべてがいとおしい物語です。
◆航空会社のパイロット候補生が、その洋々たる前途に嫉妬した親友の策略にはまり、内戦激しい中東に傭兵部隊として送り込まれてしまいます。生きのびて日本に帰りたい一心で主人公は戦い続けますが、戦いの中での様々な人々との出会いにより、思わぬ運命に導かれていきます。飛行機や兵器の描写がリアルなうえ、日本では想像もつかない国際政治のダイナミックさを楽しめるのも「エリア88」の見どころです。