半沢直樹再び!
「オレたち花のバブル組」は「下町ロケット」で直木賞を受賞した池井戸潤の小説です。この作品は「オレたちバブル入行組」の続編で、次作「ロスジェネの逆襲」へと半沢直樹シリーズは続きます。「オレたち花のバブル組」はテレビドラマ「半沢直樹」で一躍有名になりましたが、池井戸潤のファンの中では爽快な銀行小説という票で圧倒的支持を得ています。
前作「オレたちバブル組入行組」と若干登場人物が変わっているものの、責任もピンチもパワーアップした作品となりました。前作同様、元銀行マンの視点を活かし、内部事情を交えながらの現実味の溢れる作品となっています。同世代でバブル期に就職した人達、銀行に勤めた経験のある人にとっては、共感でき、また、こんなにうまくいくわけないと思うこともあり、でもスピード感があるので最後まで楽しむことができる作品です。
「オレたち花のバブル組」は主人公の半沢だけではなく、メンタルが傷ついた同期の近藤が復活するくだりには感情移入する人も多く出てきて、主人公だけではなく脇役もたってきた続編だと言えます。テレビドラマ「半沢直樹」からファンになった人もそうでない人も楽しめるエンターテイメント小説だと言えます。