トム・クルーズ主演でハリウッド映画化
All You Need Is Kill(以下オール・ユー・ニード・イズ・キル)は、2004年桜坂洋によって書かれたライトノベル小説です。オール・ユー・ニード・イズ・キルの舞台は異世界、「ギタイ」と呼ばれる未確認生命体に襲撃を受けるようになった世界です。新兵のキリヤ・ケイジは、初めての戦闘でギタイの攻撃を受け、そのまま死亡します。しかし次の瞬間、ケイジは前日自分が寝ていたベッドの上にいました。
その後、何回出撃で死亡しても前日の同じ時間へ引き戻されます。ケイジは、途中から「タイムループ」した回数を数え、この繰り返しから抜け出す方法を探し始めます。また、何度も何度も繰り返し戦闘を行ううちに戦い方を覚え、ケイジはただ一人強くなっていきます。物語の核となる人物は、もう一人存在します。スーツを赤く塗り、異常な戦闘能力を誇る特殊部隊の女軍人リタ・ヴラタスキです。彼女もまた、ギタイのタイムループへと巻き込まれた一人でした。ケイジもそのことに気付き、彼女の強さの秘密が自分と同じところにあったことを知ります。
しかし、親交を深めてもループ後はまた「一から」彼女と出会わなければなりません。知らず彼女に惹かれていくケイジは、リタから「ループを抜ける」方法を教わります。それは、ループを引き起こしているのが一体のギタイだという事でした。物語は最後、誰も思いつかないであろう方向に転がり、一気に幕が下ります。ぐいぐいと引き込まれ、その勢いのまま最後まで楽しめる作品と言えます。