<ガラスの城 あらすじ/作品紹介 第16回小学館漫画賞>
ガラスの城は、『わたなべまさこ』によるヨーロピアンロマン風少女漫画で、週刊マーガレットにて1969年から1970年まで連載されていた作品です。
主人公は、ロンドンで穏やかに暮らしていた、双子の姉妹であるイザドラとマリサです。この姉妹の運命は、母親の事故死をきっかけとして大きく変わることになりました。イザドラは、母が残した遺品から、妹のマリサが伯爵の娘であると知ってしまいました。伯爵の娘は、失踪中ということになっていました。真実を隠し、イザドラは伯爵令嬢に成りすますことに成功しました。姉妹の人生は、入れ替わってしまったのです。美しくも残忍なイザドラは、自分の欲のために人を殺そうとしたり、策略を練ることに必死です。人の良すぎる妹マリサは、イザドラの行為によって翻弄されていくことになります。なお本作は第16回小学館漫画賞も受賞した質の高い少女漫画です。
<ガラスの城 みんなの感想/評価>
◆ベル薔薇好きにお勧めしたい
ガラスの城は60年代に連載されていた漫画で、全く違う人生を歩むことになった双子の物語です。ベルサイユのばらが好きな人は好きな内容だと思います。伯爵令嬢になりすますイサドラと、イサドラと双子として育ってきたのに実は伯爵令嬢だったマリサの二人を主軸に物語は進みます。王道のシンデレラストーリーといえばそうなのでしょうが、大人の方が読んでちょうどいい感じです。
◆引き込まれる魅力
物語の舞台はイギリスで、主人公と双子の姉妹との間で愛憎劇を繰り返していきます。主人公へのひどい仕打ち、そしてそれぞれの娘にも引き継がれる親子2代に渡っての悲劇が読者の心に強く突き刺さり、読めば読むほど漫画の世界に引き込まれていくと思います。