心の痛みとの戦い TVアニメ原作
ココロコネクトは、私立高校を舞台としたライトノベルではあるものの、文化研究部に所属する部員たちの(ライトというにはやや重い)心の傷と戦う話です。
文化研究部自体、他の部活に入れなかった、入らなかったはみ出し者の集まりのような形で、そこに所属する部員たちも個性が豊かです。他人が傷つくぐらいなら自分が傷ついた方が良いと考えるプロレスオタク、バツ5の母を持つがゆえに新しい父親に合わせることを得意としてしまった少女、思ったことをズバズバ言う毒舌な人間不信者、男性恐怖症の(元)天才空手少女、過去の恋愛を引きずるへらへらとした優男。
個性的なメンバーながら、仲良くやっていた所に人格入れ替わりという、まるで魂だけが入れ替わったかのような超常現象が突発的に起こることで、学校では見せなかったプライベートな状況が明らかになってきます。
人間、誰しも色々な場面で見せる自分は違うものです。普段見せていない面を、見せたくない相手に、強制的に見られてしまうことで、メンバー間にぎくしゃくとした空気が漂ってしまうのは仕方のないことです。高校生というまだ不安定な年頃で、自分の傷を暴かれてしまうその衝撃、そこからお互いに、傷の舐め合いに見えてしまうかもしれませんが、宥め合い、ぶつかり合い、少しずつ理解し合うその過程が、ドキドキやハラハラを連れてきます。
2012年7月~同年9月まで、独立系UHFやAt-XやBS11などでTVアニメ化もされた作品です。