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サルハンター

ツギ野ツギ雄のサルハンター(電子コミック)レビュー

サルハンター 【電子コミック】

著者 ページ数 クチコミ評判
ツギ野ツギ雄(ツギノツギオ) 256ページ ★★★★

ツギノツギオ版猿の惑星

サルハンター』は、『ツギ野ツギ雄(ツギノツギオ)』のマンガ作品で1995年から1996年にかけて『ヤングサンデー増刊 大漫王』や『週刊ヤングサンデー』などで連載されていた独特な作品。

本作「サルハンター」は、大衆の支持は得ることはできない作品かもしれません。しかし、ある一部の層には「熱狂的な支持」を得る作品ではないでしょうか。そう、本作は「もう大衆的な作品では満足できない」通な人々が読みたくなるような、つまり「カルト漫画」に分類される作品です。

まず本作のタイトルと60年代のアメリカ映画を連想させるような表紙に惹かれジャケット買いならぬ、表紙買いをする人も多いのではないでしょうか?。しかし、残念!中をみるとちょっと表紙の雰囲気とは違います。お世辞にも絵が上手なマンガ家と呼ぶことはできないコマが続きます。しかし、この絵からは想像もできないような、「異常で異様な没入感」を本作は生み出しているのです。読者は、「なんだよ!このマンガ!!」と思っていたとしても、ストーリが進むほどに気が付けば「サルが憎くて憎くてたまらない」そんな自分に気づくことでしょう。多くの人がサルカニ合戦のカニになりたくなるはずです。

内容はというと、主人公「猛己」の彼女「ミキ」が、いろは坂で体調を崩し救急車で搬送されるのですが、道中サルが救急車の進路を妨害したため、治療をすることができず結果的にミキは帰らぬ人に・・・。彼女がサルに殺されたと、サルを恨みサルを殲滅しようと「猛己」は、日光にサルを倒しに向かうという導入で「サルハンター」は、始まります。

このサルですが、本当に外道で人の女性に異様な執着をもち、女性をつれさってはサルのハーレムに加えています。もちろんサルは人の女性に種付けを行います。このサルは人語を話し、服を着て惰弱な日本人男性から女性を奪おうとします。いずれにせよ、この世界観だけで本作がどれだけぶっ飛んでいる作品かお分かりいただけるかと思います。

さて、この作品は、どんな人に読んでもらいたいかと言うと、先述した通り「もう大衆的な作品では満足できない人」そして「とにかくサルを憎くなりたいという人」、特に後者の方には自信を持っておすすめできる漫画です。



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