<バカになれ! 「カリスマ・エンジニア「ゼロからの発想術 あらすじ/作品紹介>
本書のタイトルである「バカ」とはその名の通り「愚か」という意味ではない。
「膨大な知識と技術を持ってしても、奢るな。」という意味が「バカ」という言葉に込められている。
「バカ」という謙虚な姿勢を持っていなくては、見えてこないことがたくさんある、というのが筆者の意見である。
著者はカルロス・ゴーンCEO直轄プロジェクトで、日産GT-Rを「ヒト・カネ・時間は通常の半分」という非常識な方式で世界一に導いたカリスマ・エンジニア、水野和敏。
本書はこの「バカ」という志を持ってして新しいアイデア、チーム運営、ブランド構築など、イノベーションの起こしてきたことを書き綴った書籍である。
<バカになれ! 「カリスマ・エンジニア「ゼロからの発想術 みんなの感想>
◆クリエイティブな仕事にしている人には大きなヒントになる。
タイトルが強烈ですが、中身を読んで見るととても腰の低い視点だと思いました。
クリエイティブな仕事をする上で、視点というのはとても大切。それが出来なければむしろクリエイティブな仕事とはいえないのでは?と思えるほどでした。
筆者の視点は超越したものではなく、驚くほど普遍的なこと、誰にでも出来そうなことで驚きましたが、誰にもできそうという身近さ故に見えなくなるんだな。と気付かされました。
私はエンジニアでも、こういったクリエイティブな仕事をしているわけではないのですが、これからは仕事や日々の生活の中でも新しい発見ができそう、と思わせてくれる一冊でした。
◆プロの視点
この本は、日産GT-Rを手がけたクリエイターの書籍である。
車というのは、見た目だけでなく、機能性、そして、どれだけかゆいところに手が届くものか、というのが最終的なベネフィットになっているのだが、その視点はウヌボレればウヌボレるほど盲目的になる。
しかし一流のプロは、その盲目的となるということを「知っている」からこそ、自分からバカになりに行くのだ。
プライドがムダに高い人には到底無理な所行だと思うが、そんな姿勢では決して一流にはなれないのだな、と思わせる内容である。大いに勉強になった。