中古電子書籍販売サイト『Tom Kabinet』、第一審で合法の判定
電子書籍専門ニュースサイトThe Digital Readerによると、中古の電子書籍販売サイト『Tom kabinet』は、オランダアムステルダムで行われた裁判の第一審で合法と判定されたという。
Tom kabinetは2014年の7月にローンチされた中古の電子書籍販売サイトだ。
ユーザーは購入した電子書籍を販売することができる。Tom kabinet側は販売価格の10%の手数料をとり、5%をその著者に印税として支払う仕組みをとっている。
同サイトは、オランダの出版社の業界団体Nederlandse Uitgeversverbond ( NUV )から電子書籍の中古販売は違法であると訴訟をおこされていたが、
アムステルダムの裁判所は、販売される電子書籍が合法的に購入されたものであればそれを再販することは必ずしも違法ではないと判定を下した。
デジタルコンテンツの中古販売については2013年アメリカで同様の裁判があった。
デジタル音楽のライセンス競売仲介ペンチャーのReDigi社を音楽レーベル会社Capitol Recordsが著作権侵害で訴えた裁判だ。ニューヨーク連邦地裁は「CDやDVDなどの中古販売では物体そのものが移転するため適法だが、デジタルコンテンツのライセンス転売はデータの複製作業が発生するため、著作権者が許可しない限り、複製権の侵害にあたる」とし、Capitol Records側の主張を認める判決を下した。
電子書籍をはじめ、デジタルコンテンツの中古販売は今後注目されるビジネスになるだろう。しかし著作権や海賊版など様々な問題がある。Tom kabinetとオランダ出版業界の争いと合わせて注目したい。
The Digital Reader
http://the-digital-reader.com/2015/01/20/used-ebook-sales-still-legal-netherlands/