2013年テレビアニメ化された人気ライトノベルシリーズ
「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」は、竜ノ湖太郎(著)/天之有(イラスト)のライトノベル作品です。2013年1月には独立系UHF局を中心にテレビアニメ化もされました。
問題児たちが異世界から来るそうですよ?シリーズは、箱庭と呼ばれる異世界を舞台に、主人公達がギフトゲームという戦いを繰り広げる物語です。
特殊な能力を持っているために現実に退屈していた逆廻十六夜、久遠飛鳥、春日部耀の三人は一通の手紙を受け取ります。箱庭への招待状である手紙を読んだ三人は、様々な思いを胸に現実を捨て箱庭へと旅立ちます。
箱庭では黒ウサギをいう少女が待っていました。彼女の所属するコミュニティと呼ばれる組織は魔王により蹂躙され、名と旗印を奪われノーネームとなっていました。彼らはノーネームと再興するために数々のギフトゲームに挑戦していきます。
しかし、三人は良くも悪くもとんでもない問題児なのでした。
この作品の見どころは主要キャラが持つ特殊能力と、彼らが挑戦するギフトゲームと呼ばれる戦いにあります。主人公を含める主要キャラの大半は、ギフトと呼ばれる特殊能力を持っています。戦いに特化したものや、支援に特化したものなど様々な種類があり、それを駆使して戦うギフトゲームは白熱した戦いになります。
ギフトゲームはルールやクリア条件が設定された勝負であり、強さだけでは勝つことが出来ません。知識や戦略、閃きなど様々な能力が要求される高度な戦いです。ギフトゲームの中には謎解きが含まれているものもあり、ある種の推理小説を読んでいるような緊張感を得ることが出来ます。
また本作「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」の見どころの1つとして、言葉に出すとべたですが「主人公が最強」であるという設定ではないでしょうか。何をいまさらという設定で、他にもこういった作品は数多くありますが、それらは何かと理由を付けて最強たるものが最強ではない展開というものが物語の盛り上げ上仕方ないのかもしれませんが、この作品は出し渋りなく、最初から能力を全開にしています。
とんでもなく強い主人公と、違うベクトルで強いもう二人の主人公、そして黒ウサギの掛け合いもなかなかで、さらに作り込まれた世界観や熱い展開など、異世界ファンタジーとしてもかなりのハイレベルな作品と言えます。打倒魔王を掲げてコミュニティの復活を目指し駆け上がっていく様は読んでいて爽快感にあふれています。主人公達がとにかく強いため、気分の良い読後感を味わいたい人には特におすすめのライトノベル作品です。