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四月は君の嘘

新川直司の四月は君の嘘(電子コミック)レビュー

四月は君の嘘 【電子コミック】

著者 ページ数 クチコミ評判
新川直司 224ページ ★★★★

2014年10月よりTVアニメ化された講談社漫画賞受賞作品

『四月は君の嘘』は、今もっとも注目されている『新川直司』のマンガ作品で2011年5月から『月刊少年マガジン』にて連載されています。『四月は君の嘘』は、クラシック音楽という、少年漫画ではあまり取り上げられない題材ながら、そのストーリー性と繊細な表現、そして画力が評価され人気を博しています。2013年に講談社漫画賞少年部門受賞作品となります。2014年10月からはフジテレビ系列でテレビアニメ化されています。

主人公は有馬公生(ありまこうせい)という中学三年生の少年です。公生は母の厳しい指導のもと幼いころからピアノの才能をあらわし、各コンクールで賞を総なめしてきました。しかし母との対立、そして母の死を経て、ピアノを演奏中に音が聴こえなくなるという症状に襲われるようになり、ピアノ演奏から遠ざかっています。そんな公生が、幼馴染の少女・椿を介して、かをりというヴァイオリニストの少女と知り合うことで、再びクラシックの世界に戻っていくお話です。

物語の中にはクラシックの専門用語や作曲家の名前がたびたび出てきますが、会話の中で自然に説明が加えられており、専門知識がなくても楽しく読むことができます。作者自身、もともとクラシックの知識はなく、この作品を描くにあたってヴァイオリニスト、ピアニスト、作曲家に協力を得ています。

公生は過去の出来事のせいでやや引っ込み思案ですがごく普通の少年です。それに対してかをりや椿といった少女たちは個性的な性格として描かれています。椿はスポーツ万能でいつもポジティブな少女です。そしてこの物語のヒロインかをりは、自由、子供好き、喧嘩っ早い、そして実はたいへん繊細であったりと、多様な面を持っています。公生は自然とかをりに惹かれていき、その恋心が自らの演奏へのモチベーションともなっていきます。二人の演奏活動の様子と恋模様が見どころです。



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