ビール瓶並みの○○を持つ主人公・好川ウタマロの仕事の話
大御所松本零士の貴重な一冊が手軽に読めます。1972年5月~同年7月まで平凡パンチで連載されていました。松本零士の作品「大不倫伝」は、妹を養うために主人公は並外れた○○をもって生計を立てるといったはちゃめちゃ奇想天外なユニークな作品です。これは、松本零士の奇作といってよいでしょう。
あまりもてない様相のキャラクターであっても、自らの武器を活かしてお姉さんたちから求められ、金銭をもらうといった性描写は、日常、仕事で固まった思考をほぐしてくれるものとなっています。この作品では、短足でガニ股の主人公が、妹や女性に愛されていくといった自分の特徴を活かして仕事をうまくこなしていくという非日常なものですが、日常的な描写は松本作品ならではのものといってよいでしょう。松本ファンだけでなく、女性が読んでも楽しい作品として読者が増えていくのではないでしょうか。
直接的な性描写がドライに描かれ、リアリティへのリベンジとある種の孤独感が伝わってきます。男性のロマンスとエロティシズムが共存し、作者独特のセリフまわしやストーリーの運びで、ある種詩的なフィーリングをかもしだしています。女性が読んでも楽めそうな洗練された雰囲気があります。普段の仕事やプライベートでマンネリ化におちいっている方は本作品で頭のリフレッシュをしてみてはいかがでしょうか。松本作品の中でもコアなファンが大絶賛の「大不倫伝」は凝り固まった感性をほぐしてくれる作品です。
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