世代を超えて愛された日常系ギャグマンガ
「忍者ハットリくん」は言わずと知れた藤子不二雄(A)の有名漫画で、1964年に「少年」で連載を開始。その後誌面を変えコロコロコミックにて1981年から1988年まで連載された世代を超えた人気作品です。アニメ化はもちろん実写映画化やファミコンソフトなどにもなりました。
「忍者ハットリくん」の見どころといえば、時代の錯誤感とキャラクターの濃さです。忍者というものがいないこの時代に、一人前の忍者になるために上京してきたハットリくんこと服部貫蔵と弟の心蔵の忍者としての生活と、現代に生きるふつうの人間のちぐはぐさが、読んでいるうちに馴染んで面白くなってきます。現代を生きる少年健一を忍法でいつも守る、とても強くて頼れる存在としてハットリくんは描かれています。
キャラクターは様々で、忍者であるハットリくんには当然のように忍者であるライバルがおり、みんなが憧れる女の子がいます。特に目立つキャラとして、犬の獅子丸と猫の影千代がいます。それぞれハットリくん側とライバルケムマキ側のキャラ。かわいくてドジで食いしん坊だけど一生懸命な犬の獅子丸と、ライバルらしく悪賢い影千代のやりとりも見ものです。
それぞれ得意技があり、弟の心臓は泣くとなぜか無敵になり、相手の耳にダメージを与えます。犬の獅子丸は怒りの火の玉になり攻撃し、猫の影千代は静電気を起こして攻撃するという、どの技もユニークなものばかりです。また、ハットリくんの使う忍者言葉の「ござる」「にんにん」「ママ上」などは真似して使いたくなってしまう、子供心をくすぐる話し方になっています。