妻が乳がんで亡くなったことをきっかけに無名の人の闘病記を集め、インターネットで販売してきた、さいたま市の星野史雄さんが2016年4月19日、63歳で亡くなった。
星野史雄さんは、東京家政大学非常勤講師。1997年、妻が乳がんで亡くなったことをきっかけに闘病記を集め始め、1998年にJR浦和駅近くの自宅で闘病記専門古書店「パラメディカ」を開店。
2010年7月に自身が、直腸がんになっても収集を継続。死去により中断となった朝日新聞医療サイト「アピタル」の連載「闘病記おたくの闘病記」をまとめ、電子書籍で配信される。
蔵書は約3400点に上り、NPO法人「わたしのがんnet」(山本ゆき代表理事)が引き継ぐことになった。
星野史雄さんは患者が抱える多くの悩みは、診断や治療以外に多くあると語っていた。
<書籍概要>
■闘病記おたくの闘病記
著者:星野史雄
◇第1章 末期がん患者と呼ばないで
◇第2章 病院と斎場の間には
◇第3章 闘病記を求めて三千里
◇第4章 がん患者、一年目の危機
◇第5章 患者の外界との生命線
◇第6章 がん友と三冊の闘病記
◇第7章 ポートはもう、懲り懲りです
◇第8章 闘病記古書店の星野史雄さん逝く NPOが蔵書引き継ぐ(高橋美佐子)
◇第9章 パラメディカ店主、星野史雄さんが伝えたかったこと(上野創)
◇第10章 闘病記にはそれほど期待していないんです(医療ライター・高柳由香)
◇第11章 闘病記リストが果たした役割(健康情報棚プロジェクト代表・石井保志)
朝日新聞DIGITAL http://bit.ly/1TKqC0L