ホリエモンによる生き方&仕事術の指南書
1996年、大学生にしてライブドアの前身となるウェブサイト作成会社「有限会社オン・ザ・エッヂ」を起業した堀江貴文は、タレントのオフィシャルサイト作成で注目を浴び、新時代の若手起業家として一躍時代の寵児となった。
その功績とは裏腹に、マスコミではその自由奔放な発言や、鼻もちならない金持ちのイメージがクローズアップされ、世間での堀江個人に対する評価は賛否が分かれる風潮がある。
そのため、ライブドア事件が発覚し、栄光の落日が始まると世間はこぞって嘲笑する。若造が出しゃばるからだ、と。ざまあない、と。しかし、彼は一貫して自分の主張は曲げない。例え、周りからなんと言われようと、知った事ではない。やっていないものはやっていないし、自分が納得したか、していないかが重要で、世間の評判は気にしない。
「仕事仲間に深い関係はいらない、ビジネスライクでいい」、「意見が平行線なら、それでいい。相手とわかり合えないとわかったのだから」など、独自の理論で人生を無駄にしないための、堀江流渡世術が生き方に大きな変革を与える。
みんなの感想
◆徹底した生き方の効率化
堀江氏が語るのは日常生活における徹底した仕事の効率化と、スピーディな実行力だ。
LINEを利用すれば、いちいちメンバーを一か所に集める無駄を省ける。スマホを使えば移動中にも仕事のメールは確認できる。そういった隙間を利用し、スピーディに仕事を片付けていく。出来る事はすぐにでも、場所を選ばず仕事をこなす。それは人生という有限を無駄にしないために、後悔しないためにというシンプルな答え。顧みると自分の人生の無駄の多さに閉口する。
◆その人生観に感服
ホリエモンという愛称とは裏腹に、テレビで見る堀江氏はどちらかと言えば傲岸不遜な印象でした。しかし、本書を読むことで、その物言いやスタイルが、自分の人生を納得するものにできるかということを突き詰めた結果であることがわかりました。なるほど、と腑に落ちるとともに、考え方に感服しました。
しかし、冒頭から「必要なことに気づいたらこの本はいらない」、と言いきり、「言葉が過ぎている気もするからパッと読んで捨てて欲しい」と述べているあたり、堀江氏のユーモラスな人柄が出ている気がします。