ここ最近あまり良いニュースを聞かない東芝だが、同社が手がける電子書籍の分野でも悪いニュースが舞い込んできた。日本経済新聞によると、8月29日、東芝は電子書籍の配信事業「ブックプレイス」を9月30日付で動画配信のU―NEXTに売却することを発表した。売却額は非公表。これまでに購入した電子書籍は引き続き読むことができるという。
東芝は電子書籍をスマートフォンで読めるサービス「ブックプレイス」を2013年4月から開始。他社と差別化を図るため、コンテンツ数を増やし、男性・女性の声の選択や読み上げスピードの調整ができる音声読み上げ機能など、様々な機能を充実させていた。一見順調そうに見えたが今回の売却にいたった。同新聞によると、電子書籍事業からの撤退はIT(情報技術)分野の経営資源をインフラ関連に集中させるためとのこと。
電子書籍の配信については、アマゾン社の独り勝ちの様に思える。国内の電子書籍事業者はアマゾン社に対してどのように対抗していくのか、あるいは対抗せず違う路線で勝負するのかが問われる。判断を誤ると東芝のように撤退を余儀なくされるかもしれない。
日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ29H1D_Z20C15A8TJC000/