累計発行部数は1,700万部を超えの名作
『源氏物語 あさきゆめみし 完全版』は、2008年の「源氏物語千年紀」を記念して刊行された。雑誌『mimi』(講談社)連載時のカラー原稿が初めて完全再現され、全10巻合計に及ぶ120ページをカラーで読むことができる。単行本版、大型版、文庫版などを合わせた累計発行部数は1,700万部を超え、世界各国で翻訳版が出版されているほか、宝塚歌劇団による舞台化・映像化をはじめとしたメディアミックス展開も行われている人気作品だ。
ある晩、入内したばかりの桐壺更衣を見初めた帝は、ほかの有力な妃たちを差し置いて、彼女を深く寵愛する。
帝は女御たちから嫉妬され、嫌がらせを受ける桐壺更衣を一途に守り、ふたりの間には美しい男の子が生まれたのだが……。
みんなの感想
◆説明不要の名作
源氏物語の関連作品は色々ありますが、現代でも作品の魅力が一般に広く伝わっているのは、この大和和紀さんの漫画があったからと言っても過言ではないでしょう。 もはや説明不要の名作だと思います。 源氏物語のストーリーを一般読者向けにわかりやすく描いているだけでなく、文章だけだと伝わりづらかった内裏のきらびやかな建物や衣服が忠実に再現されていて、特にカラーページの美しさは必見です。
◆古典が苦手な人も楽しめる
学生時代、古文の授業は退屈でしかなかった私ですが、『あさきゆめみし』はとても楽しく読めました。 説明は必要最小限しか書かれていませんが、登場人物の身分や関係、平安時代のしきたりなどは普通に読んでいれば大体理解できます。 この本のおかげで、源氏物語ってこんな面白い話だったんだ!と知ることができました。