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漫画生物学

手塚治虫の漫画生物学(電子コミック)レビュー

漫画生物学 第3回小学館漫画賞受賞 【電子コミック】

著者 ページ数 クチコミ評判
手塚治虫 189ページ ★★★★

鉄腕アトムの大ヒットの裏で描かれた学習漫画

<漫画生物学 あらすじ/作品紹介 第3回小学館漫画賞受賞>

漫画生物学は、手塚治虫の作品で1956年に描かれた学習漫画です。歴史の教科書で真面目に勉強したとしたら、こんなに面白くスムーズに頭に入らないことでしょう。早速、作品の冒頭でも生物学の授業風景で学生達の大半が居眠りをしているのも現実的で笑えます。

「漫画生物学」は生物には興味あるけど、歴史はつまらないという子供から、今更人類の年表なんて見る暇もないけど、どういう順番だっけという大人までノンストップで楽しく読み続けられます。作品の見どころは、人類と生物と地球そして、天文にいたるまで教科書にも載っていないことが斬新に納得できて、1つ1つのエピソードに見ていく人類の軌跡に目からウロコ的感覚すら覚えます。

10億年前の単細胞生物の世界から、5億年後カンブリア期のクラゲ、三葉虫時代から地殻大変動を経て魚類時代へと真面目な説明であるのに、大げさな描写にお腹を抱えながら、時は面白おかしい説明とともに進んでいきます。

爬虫類と哺乳類の説明、生物の保護色、擬態、集光本能、最初の人間の登場に、天地創造の部分も入っていたり、ある時はタイムカプセルが出てきて20年間冬眠するなど奇想天外な生物学の要素がたっぷりです。この作品の別バージョンで対になり同本に掲載の漫画天文学は星座のことが、これまた面白おかしく紹介されています。

また本書漫画生物学には、併録作品として「漫画天文学」「宇宙狂想曲」「チッポくんこんにちは」「ピンピン生ちゃん」「とべとべるんちゃん」「らびちゃん」など複数の短編作品が収録されています。

<漫画生物学 みんなの感想評価>

◆分かりやすい漫画生物学
手塚治虫作の漫画、「漫画生物学」は作者によるエピソードを挟んだ形式の学習漫画です。
手塚治虫の漫画では生命についての深い関心がテーマになった作品が多くありますが、今作ではその基礎となる教養的な部分を一般に向けて描いています。
人体や生命全般について漫画による分かりやすい説明がされているので、ざっくりと生物学について知りたい人にもオススメできるでしょう。

◆幅広い年齢層が楽しめる内容に
漫画生物学の良い点は、生物の誕生や不思議・本能や生殖活動などあらゆるものが分かりやすく理解しやすい点でよいと感じました。大人向けのような表紙ですが、子供でも理解しやすく作者の昆虫好きが顕著に出ていると感じました。この作品の作者の頭脳で性教育漫画としての第一歩を踏み出したように感じる作品と意気込みを感じる作品です。将来残したいものです。



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