一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は13日、発売前のマンガ雑誌に掲載されている作品を権利者に無断でウェブサイトアップロードしていた東京都の中国人男性3人を、京都府警サイバー犯罪対策課などが11月13日までに、著作権法違反(複製権・公衆送信権・出版権侵害)の疑いで逮捕したことを発表した。
男性らは、平成27年10月29日、「週刊少年ジャンプ」に連載中の「ONE PIECE」の誌面を雑誌の発売前に、デジタル化し、画像ファイルを権利者に無断でサーバコンピュータにアップロードし、不特定多数のインターネットユーザーに対して送信できる状態などにし、漫画作者の著作権および 出版社の有する出版権を侵害した疑い。
出版権は以前は紙媒体による出版のみを対象としていたが、2014年の著作権法改正で電子書籍にも対象が拡張され、2015年1月より施行されている。ACCSによると、“電子出版権侵害”適用で初の逮捕だという。
これに対し、「週刊少年ジャンプ」を出版する(株)集英社は、「今回の海賊版組織摘発は、非常に大きな進展と受け止めている。著作者が心血を注いで作り上げた作品を正しい形で読者に届けるため、引き続き著作物の海賊行為に関しては厳正に対応していきたい。」とコメントしている。
集英社をはじめとした、大手出版社の人気コンテンツの輸出を成功させるには、海外に横行する海賊版の撲滅が大きなキーとなってくるだろう。今回の逮捕が海外の海賊版撲滅に向け、大きな一歩踏み出したことは間違いない。
引用元:発売前の漫画雑誌をアップロード、著作権侵害と初の「電子出版権侵害」で逮捕(第一報) | 著作権侵害事件 | ACCS