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竜馬がゆく

司馬遼太郎の竜馬がゆく(電子書籍)

竜馬がゆく 【電子書籍】

著者 ページ数 クチコミ評判
司馬遼太郎 446ページ ★★★★★

世の坂本竜馬像を作り上げた脅威的な傑作

文庫本で全8巻という大長編の作品でありながら、坂本竜馬という偉人を最初から最後まで魅力的に描きった歴小説の大傑作です。坂本竜馬が見廻り組に暗殺される史実を知っているが故に、8巻目に到達するとこれで死んでしまうのか・・・もっと続きを読みたいとしんみりさせる作品でもあります。

また「竜馬がゆく」を読んでいただければ、司馬遼太郎の代表作といわれる由縁が存分に理解できることでしょう。そもそもの話をすれば、今日語られる坂本竜馬像というのはこの司馬遼太郎の「竜馬がゆく」が造ったものなのです。

司馬遼太郎の作品というと一種独特な体裁をとっているものが多いことでも有名です。それはもちろん「竜馬がゆく」も例外ではありません。必ず閑話というか豆知識が文中に挿入されます。へぇ~、なるほどと思わせるトリビアが豊富で、作中の登場人物の逸話を知ることにより、よりリアルで違った魅力も知ることができ、人物に深みをもたらすことにも成功しています。

竜馬という人物を司馬遼太郎が史実を元に丁寧に描いており、竜馬がゆくの執筆にあたり神田の古本屋でワゴン車1台分1,400万円相当の古書や古文書を買い集めた逸話は有名です。今まで坂本竜馬をいう人に興味が無かった人でもこの本を読めば竜馬の人間的魅力やこの時代に生きた多くの人々の虜になってしまいます。維新の立役者となった坂本竜馬の生涯と激動期に生きた若者達(討幕派であろうと佐幕派であろうと)、それぞれ魅力的で平和な現代に生きている私達に「志」など大切な事を教えてくれる1冊です。長年に渡ってベストセラーとなっている事がこの本を読めば納得出来ます。

また戦国時代と並び我が国の歴史で人気がある時代「幕末」ですが、何が正義なのか戦国モノではなかなか味わうことができない理念を考えさせられる作品でもあります。もし機会があれば、この作品をベースに司馬遼太郎が描く他の幕末作品を是非手に取っていただきたい。歴史の人物がそこには、それぞれ書かれているのですが単に歴史上の人物というよりも竜馬がゆくのスピンオフ作品や外伝を読んでいるような、知っている世界の脇役たちが活躍する、といった不思議な感覚で新たな作品を読むことができることでしょう。

立場によって異なる正義、司馬遼太郎が表現する一方の志士土方歳三の「燃えよ剣」こちらの作品も合わせて是非読んでいただきたいです。




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