2014年ドラマ化映画化の話題作
最近、話題を集めている『近キョリ恋愛』。2014年7月にはスピンオフ作品が日本テレビ系列でテレビドラマ化され、10月には山下智久主演で映画化もされた漫画作品です。「近キョリ恋愛」は、『別冊フレンド』にて2007年から2011年まで連載されていました。
「近キョリ恋愛」は、女子中学生や女子高生を中心に、多くの人に読まれている作品です。天才少女・枢木ゆにと、臨時で雇われた教師・櫻井ハルカの二人の、ドキドキするような恋愛関係が描かれています。絵柄も可愛らしくきれいで、あまり好き嫌いがなく、多くの人に読んでもらえる作品ではないでしょうか。少女漫画ということもあって、主人公の枢木ゆにはとても可愛らしく、櫻井先生はかっこよくイケメンキャラに描かれています。
櫻井先生は、喜怒哀楽が激しく感情表現が豊かですが、それとは対になるように、「ゆに」は生真面目でポーカーフェイスです。この二人の対比がおもしろく、どんどん読み進めることができます。ゆには、普段はクールな天才少女ですが、櫻井先生と二人っきりになると、いつもと異なり感情表現が少し豊かになります。一般的に言われる「ツンデレ」というものでしょう。その点がとても可愛らしく、好感が持てるヒロインです。
見どころは、やはり教師と生徒の恋愛とあって、周囲に気づかれないように、隠れながら恋愛を続ける二人の関係性です。しかし、読み進めて行くにつれて少しテンポが落ちてしまいがちになる点が気になりました。ストーリーに起伏が少なく、読んでいて少し退屈になってしまう人もいるかもしれません。しかし、いやらしいシーンなどはなく、すっきりと読めるので、何も考えずにラブコメを楽しみたい、と思った時にぴったりの作品です。