民明書房主催「民明漫画賞」受賞作品
『魁!!男塾』は、1985年から1991年まで『週刊少年ジャンプ』で連載された『宮下あきら』の代表作。フジテレビ系列にてTVアニメ化もされ、さらに作品登場から20年以上たった2007年には、実写映画化もされた人気作品です。
「魁!!男塾」については、どこからどう解説していけば良いか迷うほど見どころ満載な作品です。まず物語初期についてですが、これは大人になってから読んだほうが度肝を抜かれることでしょう。
この物語初期の作風を何と表現していいかわかりませんが、wikipediaの言葉を借りて述べるのならば「軍国主義テイストのギャグ漫画」となっています。そしてその描写ですがそうそうお目にかかることができないパワーで漲っており、この描写を見るためだけに1巻だけでも目を通すべきです。
また物語が人気になったのは多くのジャンプ漫画がそうであるように、本作魁!!男塾もバトル主体になってからです。漢字の当て字のインパクトも強いのですが、「驚邏大四凶殺(きょうらだいよんきょうさつ)編」、「大威震八連制覇(だいいしんぱーれんせいは)編」、「天挑五輪大武會(てんちょうごりんだいぶかい)編」で多くの読者から支持を得ることに成功しました。個性的なキャラが個性的な戦いを演じますが個人的にベストバウトは天挑五輪大武會での「男爵ディーノ」です。涙なしでは見られません。
「魁!!男塾」で欠かすことのできないギミックの1つに「民明書房」があげられます。この「民名書房」は中々普段知りえない知識を与えてくれます。
例えばゴルフの起源は、多くの人がイギリスであると認識しているかもしれません。しかしゴルフの起源は、中国の「呉竜府(ご りゅうふ)」がつくったもので、彼の名前からゴルフという名称がうまれた・・・など我々の目から鱗が落ちるような知識を与えてくれます。
ちなみに本作男塾は民明書房主催「民明漫画賞」受賞していますが、まぁ終始こういったノリです。本当っぽく嘘知識が書かれているので、本当に信じてしまう読者が(子供中心に)広がりました。ちなみにこの劇中本の民名書房刊は後に本当に出版されてしまったのはご愛嬌。
いずれにせよ物語の核は漢たちの「意地」と「熱い戦い」なので、そういった作品が好きな人には是非手に取って欲しい作品です。そして笑えます。