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黒田官兵衛

竹本友重の黒田官兵衛(電子書籍)

黒田官兵衛 【電子書籍】

著者 ページ数 クチコミ評判
竹本友重 105ページ ★★★

『黒田官兵衛』は、竹本 友重氏初めての歴史書です。竹本氏は、作家としてだけでなく、セラピストとしても広く知られています。歴史関係だけでなく、セラピー関連の著作も多数あり、わかりやすい文章が魅力です。

この『黒田官兵衛』は、歴史小説的な描き方ではなく、伝記的な描き方をした本です。歴史小説では、主人公の人格を引き立たせたり、ストーリーを盛り上げるために事実とは異なったことを書く事がありますが、本作では事実は事実として正面から書かれます。この本は黒田官兵衛を知るうえでとても良い教材になると思います。なぜ教材といった言葉を使うかというと、黒田官兵衛について書かれた歴小説は沢山あります。中でも私の付きな作品の1つに司馬遼太郎の「播磨灘物語」がありますが、これはやはりフィクションが多く創作されたお話なのです(もちろんとても大好きな本なのは変わりがありません。)。しかしながらこの竹本友重の作品は脚色を排し事実をまとめ上げた作品であるからです。ぜひ新たなる発見の旅に!本書で黒田官兵衛の等身大を発見してください。

歴史の流れが丁寧にわかりやすく書かれているので、有名なエピソードや若い時代だけににとらわれず、官兵衛の生涯を通年的に知ることができます。そのため、大河ドラマを通じて黒田官兵衛を知った視聴者が、副読本的に読み進めるのに適した作品と言えます。時間や、その他の都合で描かれなかった部分、説明不足になってしまった部分なども、わかりやすく丁寧に解説されていますし、官兵衛以外の人物についても書かれているので、ドラマを見ていて「この人どんなひとだっけ」と思ったときにも便利です。

こうした伝記的な本は、歴史小説とは違い、事実を客観的に捉えることができるので、これまでの歴史認識とは違う物の見方を発見するきっかけになります。大河ファンも、そうでない方にも楽しんでいただけます。

<黒田官兵衛について>
九州最大の都市が福岡県福岡市ですが、もともとはこの地は博多と言っていました。今でも公共交通機関の駅名として残ってはいますが、行政名では福岡になっています。この地名の由来は、この博多一帯を支配した黒田氏の中興の祖黒田官兵衛の先祖が備前福岡出身で、その地から名前を使うようにしたというのがその由来と言われています。

戦国時代やそれ以前においてはこの備前福岡は、備前国では最大の都市と言われていて、今の岡山市中心部などはまだ草原だったとも言われてます。また、この地近隣には長船もあり、備前長船と言えば刀剣で有名な土地柄でもありました。

黒田官兵衛は先祖はこの福岡にいましたがその後播磨に転じ、播磨で豊臣秀吉に会ってから家運がより開けて、関ヶ原の戦いで功績をあげたその功労に対して徳川家康から筑前博多52万石余りを拝領したため、その中心地とも言える博多近隣の地名を先祖が住んでいた福岡と命名したとされています。
黒田官兵衛は野心家でもあり豊臣秀吉からもその野心を恐れられていました。秀吉没後の関ヶ原にあっては当時治めていた豊前中津から九州の大部分を支配するほどになりましたが、東軍の勝利を受けてその矛を収めたと言われています。



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