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#1024 ロミオとジュリエットのように。

あなたのかっこいい外国人との雑談が好き。
あなたと、カフェで、レストランが開くのを、待っていた。
バレリーナのようなウエイトレスの女性を見ているうちに、あっという間に、レストランが開く時間になった。
バレリーナとアイコンタクトをして、カフェを出る。
このカフェは、道から、半地下にセットバックしている。
道から、階段を、フロアの半分だけ下がったところに、お店がある。
ちょうど道から、半分下がった所と、入口の間に、テラス席がある。
そこには、たいてい外国人が座っている。
外国人は、なぜテラス席が似合うのだろう。
リラックスしているけど、姿勢がいい。
あなたと、カフェを出た。
階段を上って、道に出た時、男性の声が聞こえた。
「かっこいい」
誰?
あなたは、声のほうを振り返った。
声をかけたのは、テラス席に座っている男性だった。
そういえば。
カフェに入る時、テラス席で、ハリウッドムービースターのような外国人の男性の座っているなと、思った。
そのハリウッドムービースターが、声をかけた。
振り返ったあなたは、彼に声をかけた。
「君のほうが、かっこいいよ」
すると、彼が返した。
「なによりも、姿勢がいい」
あなたは、スーツに、夏のホンブルグハットをかぶっている。
服装は、もちろん、かっこいい。
ハリウッドスターがほめたのは、姿勢だった。
姿勢をほめる、ハリウッドスターもさすが。
道で、あなたをほめる外国人は、女性は多い。
それ以上に、男性も多い。
しかも。
あなたを「かっこいい」とほめる外国人の男性は、全員、かっこいい。
かっこいい人には、かっこいい人が、わかる。
何ていう光景だろう。
階段をはさんで、あなたとハリウッドムービースターが、初対面なのに、雑談している。
まるで、「ロミオとジュリエット」のバルコニーのシーンのように。



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