» page top

#1064 始まる前に、始まって。

あなたの講演の前の講演が好き。
あなたのトークイベント。
初めての、会場。
あなたは、入り時間より、30分早く着いた。
すでに、並んでいる人がいた。
「おお、もう入れるか、聞いてくるね」
と、明るく声をかけて、中に入った。
声を掛けられた女性は、声をかけたのが、今日の講師であることに、最初気づいていないくらいだった。
後で、歓声が上がっていた。
誰かが、気づいた。
中に入って、事務局のスタッフに挨拶。
「もう、並んでくれてる人がいるから、入ってもらって、準備を手伝ってもらおう」
スタッフに、明るく声をかけた。
扉を開けて、待っている女性に声をかけた。
「お待たせしました。中に入って、準備を手伝って」
講演を聞きに来た人は、手伝いができるので、ニコニコしていた。
「早く来て、良かったね」
と、友達同士で、話していた。
さりげなく、男性に力仕事を、振り分けていた。
今日は、自由席。
女性は、前の席を確保して、化粧室へ。
あなたも、化粧室へ向かった。
自分が使うためではなかった。
案の定、女性用の化粧室は、列ができていた。
「その階段を降りた、ちょうどこの真下の化粧室が、空いていたよ。上のフロアのは、オフィス専用です」
これが、不思議。
初めての会場のはず。
サイトに、そんな情報は書かれていない。
あなたは、女性用化粧室が混むのを予測して、下の階と上の階の化粧室を調べていた。
化粧室の前で、写真撮影会が始まっていた。
あなたの講演は、講演が始まる前から、始まっていた。



【中谷先生のおすすめ電子書籍TOP3】 紹介記事はこちらからどうぞ