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#1088 その気持ち、わかる。

あなたの安定感が好き。
あなたと、「かわいい生きものミュージアム」に来ている。
まず、あなたは、フクロウとウインクを交わして、安心させた。
トカゲも、大きい。
私がいままで見てきたトカゲのサイズを、はるかに越えていた。
大きなトカゲというより、小型のワニと言ったほうが近い。
「抱いてみますか」
スタッフの人が、笑っていった。
えっ、抱ける。
「おとなしい子なんですよ」
まるで、赤ちゃんについて言うように、言った。
抱きたい。
怖いけど、かわいい。
怖いと、かわいいは、境目があやふや。
ヒョウ柄の子を、ケースから出してくれた。
レオパードのレオパちゃん。
赤ちゃんを抱くように、腕の骨に沿わせて抱くのがコツと教えてくれた。
腕の上に、レオパちゃんが、乗ってきた。
おや、温かい。
トカゲは、冷たいと思っていた。
「今、日向ぼっこをしてましたからね」
バスキングライトで、体温を上げていた。
さすが、変温動物。
腕の上に、レオパちゃんの呼吸を感じた。
生きている。
呼吸している。
ゆっくり。
「代謝を減らすために、呼吸数も、少ないんです」
全体に、柔らかい。
もっと、硬いものを想像していた。
あなたに、レポパちゃんを、渡した。
レポパちゃんは、自分から、あなたの腕に移動した。
もはや。
あなたの腕では、両手両脚で、しがみついても、いなかった。
朝手両脚は、だらりと下がっていた。
私の時より、爆睡に入った。
あなたの上だけではなく、体幹の安定感に、安心仕切っていた。
その感覚、私も、知ってます。



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