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#1096 同じ絵本を、何度でも。

あなたの同じ話の聞き方が好き。
あなたは、今日は、会食。
前からお知り合いの人。
その人は、悪い人ではない。
ただ、毎回、同じ話をする。
でも、あなたは。
毎回、楽しそうに、聞く。
「あの話は、したかな」
と振られると、
「えっ、聞いてません。なんですか、それは」
と、テンションを上げる。
たしか、聞いたはず。
しかも、何度も。
演技ではない。
あなたにとっては、古典落語と同じ。
ネタは同じでも、同じ話は二度ない。
あなたは、驚いて、同じ話を聞く。
ツッコミ方が、変わる。
すると、同じ話が、全く変わってくる。
同じ曲を、違う演奏で聞くように。
話は、楽譜。
あなたは、指揮者。
話を聞きながら、どんどん深めていく。
話し手を、乗せる。
どんどん新しいバージョンになる。
話し始めに、どんな話になるかは、わからない。
聞き手の盛り上げ方で、話はどんどん変わる。
あなたは、本気で、驚いている。
本気で、楽しんでいる。
忠臣蔵から、無限のスピンオフストーリーが生まれるように。
むしろ、同じ話を、聞くことを楽しむ。
あなたは、絵本を読んでくれる。
同じ絵本なのに、毎回違う話になる。
むしろ、同じ絵本のほうが、ニューバージョンが楽しい。
今日も、ベッドで、絵本を読んでもらう。



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