#1106 あなたに、反響して。
あなたの反響が好き。
あなたと、オルゴール博物館。
前に、別のところにもある、オルゴール博物館にもあなたと行って、感動した。
地元のそう遠くないところにもあることに気づいた。
あなたと、旅先で行っていなかったら、地元のオルゴール博物館も、訪れる機会はなかったに違いない。
オルゴール博物館は、全国に数か所ある。
それぞれの博物館で、収蔵されているオルゴールは、違う。
それくらい、アンティークのオルゴールは、世界に1点しかないものが多い。
どれもが、100年以上前のもの。
学芸員さんが、実際に鳴らせて聴かせてくれる。
100年以上前の音を聴いている。
あなたと、100年前に、タイムスリップしている。
100年前といえば、大正時代。
モガ・モボが、闊歩していた。
パリは、熱狂の1920年代。
あなたは、100年前の音に、すっかり溶け込んでいる。
エジソンの蓄音機も、聴かせてもらった。
蓄音機は、ディスク式だと思っていたら、オルゴールと同じ、シリンダー式もあったことに、驚いた。
その蓄音機は、シリンダー式だった。
自動演奏バイオリンも、聴いた。
自動演奏ピアノも、聴いた。
楽譜が、紙に穴を開ける形のフイゴ式の自動演奏ピアノだった。
さらに凄いのは、ドラムの音が鳴った。
ドラムだけではなく、複数の楽器が、内蔵されていて、オーケストレーションを奏でていた。
曲は、『イッツ・ア・スモール・ワールド』。
ジャズ風に、アレンジされている。
これは、まずい。
涙が出る。
シリンダーを、箱の中に入れると、音の響きが深くなるデモンストレーションをしてくれた。
ひょっとしたら。
後日、一人で、再度、聴きに行った。
やっぱり。
あなたと行った時のほうが、響きが深かった。
オルゴールは、あなたに反響して、深い響きになっていたのだった。