#1110 初対面でも、大爆笑。
あなたの大爆笑が好き。
あなたと、おうどん温泉に行った後、向かいのミッドタウンに。
一階が、フイルム会社のミュージアムになっている。
定期的に、写真の企画展をしている。
六本木に、ご飯を食べに来ると、ついでに寄る。
小さな企画展が、並んでいる。
1970年代の頃の日本の写真。
港区をテーマにした写真。
その中で。
爆笑するお父さんの写真が、目に止まった。
見ると。
そのコーナーは、全編、爆笑するお父さんの写真だった。
しかも。
そこに登場するお父さんは、すべて同一人物だった。
さらに。
撮影したのは、写真家の娘さんだった。
男性の笑顔を撮影するのは、難しい。
お父さんの笑顔は、特に、難しい。
笑顔よりも、大爆笑は、もっと難しい。
撮られるお父さんが、よほど、器が大きい人でないと、ここまでは爆笑できない。
そして。
撮る側もカメラマンも、器が大きくないと、こんな大爆笑の写真は、撮れない。
父と娘が、仲良しであることがわかる。
いつのまにか。
いつものように。
あなたは、話していた。
たまたま会場にいた女性の写真家と。
「前から、知り合い?」
と、知らない人はいつもの質問をする。
もちろん、初対面。
でも、あなたと写真家は、一緒に笑っている。
まわりの写真の中のお父さんも、あなたと一緒に笑っていた。