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#1117 一手を、考え続けて。

あなたのレストランを選ぶ葛藤が好き。
あなたと、これから食事。
あなたは、今、食事の場所を、作戦中。
あなたは、真剣。
何を食べるかを考える時、あなたは棋士の顔になる。
あなたの頭の中で、あらゆる手が、浮かんでいる。
あなたは、考え続ける。
一回の食事を、考え続ける。
一回の食事を、おろそかにしない。
一回たりとも、「ここで、いいか」がない。
それは、食事に対して、失礼な行為になる。
あなたは、食事に対して、リスペクトしている。
いい加減にしない。
決まりかけても。
また、考え直す。
どこまでも、考える。
真剣だけど。
面倒くさそうだけど。
どこか、楽しそう。
私は、待つ。
「どこでも、いいんじゃない」は、地雷になる。
その一言で、もう選んでもらえなくなる。
もう、誘ってもらえなくなる。
あなたは、自分のために選んでいるのではない。
私のために、選んでくれている。
その気持ちが嬉しい。
あっ。
決まったのではない。
あなたは、思い出した。
なんで、思いつかなかったんだろう。
意外な犯人に気づいたシャーロック・ホームズの顔になっていた。
あなたは、清々しい顔になった。
かれこれ、2時間以上が経過していた。
あなたは、食事を考える名人戦を戦い続けていた。
それを待つのが、私の楽しみ。



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