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#1121 何かを、聴いている。

あなたの聴き耳が好き。
あなたと、晩ごはん。
ここは、伊勢の郷土料理のお店。
松阪牛のすき焼きもあるけど、私は、ここの生姜焼きが好き。
お味噌汁を豚汁に変更して、野菜サラダを追加してヘルシーに。
私の「生姜焼きロワイヤル」。
あっ。
あなたが、何かを聴いている。
後ろのカップルの会話。
私にも、聴こえてきた。
女性が言った。
「ヒマで、どうしていいか、わからない」
えっ。
たぶん、恋人同士。
恋人同士でいて、ヒマって。
彼は、動画を勧めている。
うーん。
そのアドバイスも、それでいいのかなと、考えてしまう。
考えた。
私は、人生の中で、ヒマと感じたことは、あったかな。
いつも、忙しい。
「忙しい」=「うまくいっている」ではない。
うまくいってない時期もあるけど、いつも忙しかった。
することが、いっぱいあった。
時間が、足りない。
したいことも、しなければならないことも、いっぱいある。
今も。
そして、これは、死ぬまで。
きっと、私は、忙しい。
やりきって、死ぬのではなく、やり残して死んでしまう。
それが、好き。
ヒマを持て余す人が、かわいそうなのではない。
ヒマで、何をすればいいかわからないというのが、その人は好きなのだ。
ヒマな人は、忙しくなりたいわけではない。
忙しい私は、ヒマになりたくない。
「生姜焼きロワイヤル」が、届いた。
今から、私は、味わうことに忙しい。



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