#1180 爪痕より、華を添えて。
あなたの乾杯のご発声が好き。
あなたは、今日は、昨日のイベントの祝賀会。
ドレスコードは、「セミフォーマル」。
「セミフォーマル」の意味は、タキシード。
「フォーマル」は、燕尾服かフロックコート。
フォーマルが、タキシードと解釈されていることが多い。
「セミフォーマル」となると、スーツが多い。
中には、ノーネクタイの人もいる。
あなたは。
それも承知で、タキシードにした。
会全体を、少しでも、インターナショナルにするため。
タキシードは、結局、あなた一人だった。
それでも、あなたは、来年も、タキシードにする。
受付の挨拶をすると、事務局の人が耳打ちした。
「乾杯のご発声をお願いします」
二つ返事で、承諾。
会の趣旨を確認した。
スピーチで外す人は、爪痕を残そうとする人だ。
爪痕は、要らない。
すべてのスピーチには、役割がある。
今日、来ている人が、この会を応援したくなることだ。
会場は、立食パーティー。
ステージ前方に、テーブル席が主賓用に、設けられている。
あなたは、座らない。
別の事務局のスタッフが、あなたに囁く。
「大使が、まもなく来られるので、この席に座って待っていてください」
これも、状況を、一瞬で把握して承諾。
乾杯のご発声の時間。
ステージに上る。
予定にはなかった。
それでも、タキシードを着てきた意味があった。
「やっぱり、華がある」
誰かが、呟いた。
爪痕は要らない。
華を添えることが、大切だった。





断られた人が、夢を実現する。 【電子書籍】
楽しい人生より、人生の楽しみ方を見つけよう。 【電子書籍】
成功する人の一見、運に見える小さな工夫 ビジネスセンスを磨く55の気づきと行動【電子書籍】






