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#1196 絵を、聴く。

あなたのアートの声を聴く所が好き。
あなたと、現代美術館に。
こんな所に、こんな美術館があったのを知らなかった。
前に、近くのホテルに、あなたと来た時は、気づかなかった。
その頃は、まだなかった。
進学校の敷地内に、卒業生の投資家が設立した。
その投資家は、現代アートのコレクターになった。
投資の仕事は、未来を予測する感覚を磨かないといけない。
現代アートが、未来を予測する感覚を磨いてくれる。
館の中に入るところからが面白い。
地下1階から、6階まである。
各フロアに、QRコードをかざして入る。
その入り方が、現代アート。
最初の部屋に入る前に、ローテーブルに猫が寝ていた。
端から手や尻尾が落ちている爆睡状態。
ひょっとして、これも作品。
あっ。
お腹が、動いた。
通り過ぎる人は気づかない。
「猫の香りが、するね」
あなたは、見ているのではなく、感じていた。
中に入ると、他の美術館とは違う感じがした。
監視員の人がいない。
高額な作品もある。
そのためのQRコードシステムだった。
作品名も、作者名も、作品のそばになかった。
宇宙飛行士の作品があった。
これは、なんだろう。
考えてしまう、私がいた。
あなたは、言った。
「えっ、もう出た!」
離陸船が、すでに出たことに驚いている宇宙飛行士。
もはや、それにしか、見えなかった。
あなたは、作品と会話していた。
話しかけていたのではなかった。
作品の話しかけを、聴いていた。



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