#1237 映画の中で、生き続けて。
あなたの映画の話が、好き。
あなたが観てきた映画の話をしてくれた。
その映画が上映していることは、知っていた。
でも内心で「配信になってからでいいかな」と思っていた。
それほど、超大作でもない。
話題作でもない。
地上波のドラマの劇場版だった。
配信系は、アウトローヒーローの波乱万丈のストーリーが展開する。
それに比べると、事件というほどの事件が起こらない。
あえて、映画館に行かなくていいかなと、思っていた。
間違っていた。
あなたの話は、面白すぎる。
あなたが映画の話をする時、あらすじは一切話さない。
なのに、面白い。
全体の筋を知らなくても、あなたが演じるワンシーンが、面白い。
そう。
あなたは、話しているのではなく、演じている。
登場人物になりきっている。
声だけでなく、顔もなりきっている。
あなたの映画の話には、あらすじがないかわりに、あなたの人生がある。
SNSの映画チャンネルは、あらすじ紹介系と、あら探し系がほとんど。
あなたの映画の話は、映画を通した自己啓発系。
あなたは、観る人だけではない。
あなたは、演じる人でもある。
あなたは、演出する人でもある。
あなたには、3つの視点がある。
それが、あなたにしか、ない視点。
自分が観た映画の話を、あなたから聞いても、面白い。
情けなく、なる。
自分は、何も観ていなかったと思わされる。
すぐ、観たい気もする。
もう、観なくていい気もする。
一週間後。
あなたに同じ映画の話を聞いた。
さらに深くなっていた。
あなたは、観なおしたわけではなかった。
あなたは、映画の中で、生き続けていた。





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