#1242 聞く力が、磨かれた理由。
あなたの聞く力が好き。
あなたと、韓国料理店。
個室だった。
時間は、90分制。
「空いてるから、大丈夫ですよ」
韓流のお兄さんが、優しく言ってくれた。
あなたが、このお店を選んだ理由が、わかった。
韓流訛りの日本語が、むしろうれしい。
韓流ファンが増えるのが、分かる。
料理も、美味しかった。
あっというまに、時間が過ぎた。
「ごちそうさまでした」
あなたが、言った。
スタッフからは、「そろそろ、お時間です」とは、言われていない。
あとで、わかった。
あなたは、隣の部屋に、「そろそろお時間」の声をかけているのを、聞いていた。
まただ。
あなたは、隣の部屋のやり取りを、聞いている。
それは、あなたの育った環境で、鍛えられた。
あなたは、スナックの2階に住んでいた。
一階で、両親がスナックをしていた。
木造家屋では、ご両親とお客さんの会話が、聞こえたにちがいない。
子どもの頃のあなたは、勉強をしながら、会話を聞いていた。
それで、あなたの聞く力は、鍛えられた。
閉店間際、お客さんをお見送りする母親の声を聞いて、うれしかっただろう。
母親が、2階に上がってくる。
そこへ、閉店ギリギリにやってくるお客さんの声。
心地よく、迎える母親の声。
ちょっと切ない気持ちになっただろう。
あなたの聞く力には、気持ちがこもっている。
初めてあなたに会った時の、私の心の鼓動も、聞かれていたに違いない。





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