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#625 ヒューズを飛ばす快感

 あなたがヒューズを飛ばしてくれるのが、好き。
 あなたと、Zoomでお話する。
 まだZoomに慣れていない。
 あなたが練習相手になってくれる。
 私は緊張する。
 自分の画像が、納得いかない。
 どういう表情をしていいか迷う。
 あなたはナチュラル。
 Zoomで話しているのか直接お話ししているのか、全く区別がない。
 いつも通り。
 あなたがいつも通りだから、自分の緊張が恥ずかしくなる。
「緊張できるのは強みだよ」
 あなたは、私の緊張まで褒めてくれる。
 かわいがってくれる。
「緊張が限界まで行くと開き直るところも、強みだよ」
 たしかに、そう。
 人一倍緊張するくせに、あるところでヒューズが飛んでしまう。
 乗り越えるんじゃない。
 壊れてしまう。
 そしたら、平気になる。
 あなたと初めて会ったときも、緊張した。
 限界まで緊張して、ヒューズが飛んだ。
 そして開き直った。
 あなたは、いつもナチュラル。
 私の緊張をほぐすために、ナチュラルでいてくれる。
 あなたがナチュラルでいてくれるから、安心して開き直れる。
 安心して、ヒューズを飛ばせる。
 ヒューズが飛ぶって、気持ちいい。
 ヒューズを飛ばす快感を知ってしまった。
 緊張するのが、好きになった。
 緊張してくると、ヒューズが飛ぶ快感が予感として感じられる。
 来た、来た。
 思い切りためて、ヒューズを飛ばす。
 Zoomで話してることを、忘れていた。



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