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#677 どこかに、行っている。

 あなたが本を読んでいる時の横顔が、好き。
あなたが、本を読んでいる。
真剣に読んでいるから、難しい本かと思ったら、子供向けの面白い本だったりする。
大爆笑しながら読んでいるから、子供向けの面白い本かと思ったら、難しい本だったりする。
 あなたの表情から、あなたが読んでいる本を当てることはできない。
 なにしろ、読んでいるジャンルが、バラバラ。
 タイトルを読まないで、手に触れた本を読んでいる感じがする。
 本棚を観た人は、きっと本好きの大家族が住んでいるに違いないと考えるだろう。
 とうてい、一人の人間の本棚には、見えない。
 あまりにも、ギャップが広すぎる、
 このギャップの広さが、あなたの発想のユニークさにつながっている。
 ギャップがあるだけでない。
 面白そうな本が、多い。
 こんなマニアックな本があるんだと、驚かされる。
 こんなマニアックな本を書くマニアックな人がいる。
 こんなマニアックな本を読むマニアックな人がいる。
 少なくとも、あなたがいる。
 どうやって見つけるのか。
 あなたが、見つけているのではない。
 マニアックな本が、あなたを見つけている。
 あなたの中では、難しい本と子供向けの本が、同居している。
 あなたの読む本を見ていると、自分がいかに、狭い範囲の本しか読んでいないか、思い知らされる。
 本をたくさん読む人と、少ししか読まない人がいるのではない。
 本を広い範囲で読む人と、狭い範囲でしか読まない人がいる。
 あなたは、読むのが速い。
 かと思うと、文字の少ない本は、ゆっくり味わっている。
 あなたの読むスピードは、文字の量に反比例している。
 同じ本でも、何度でも読む。
 そのたびに、新しい発見をしている。
 前に読んだかどうかなんて、気にしないで読む。
 本を読みながら、どこかに行っているあなたが好き。



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