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#713 豪華客船に、乗っているように。

 あなたの豪華客船の雰囲気が、好き。
 あなたは、雰囲気がある。
 私も、雰囲気のある人になりたい。
 雰囲気のある人は、男性でも、女性でもすてき。
 雰囲気は、難しい。
 ものではない。
 雰囲気は、売っていない。
 買うことができない。
 高級なものを持っていても、雰囲気のない人もいる。
 むしろ、多い。
 雰囲気のある人は、何もしていなくても、雰囲気がある。
 なにも持っていなくても、雰囲気がある。
 ただ、そこにいるだけで、雰囲気がある。
 あなたの雰囲気は、なんだろう。
 あなたには、海の雰囲気がある。
 豪華客船。
 あなたは、ふだんから、豪華客船に乗っている優雅さが漂っている。
 豪華客船は、陸の喧騒から、隔たったところにいる。
 海の仙人。
 長い汽笛。
 海鳥の声。
 波の音。
 風の音。
 船が、波の上を進んでいく音。
 陸の時間とは、違う時間が流れている。
 過去のようでもあり、未来のようでもある。
 海の上のようでもあり、空の上のようでもある。
 豪華客船にあなたが、似合う。
 あなたに、豪華客船が似合っているのかもしれない。
 豪華客船の名前は、女性の名前。
 やっぱり、豪華客船が、あなたにうっとりしている。
 そんな雰囲気。
 せめて、あなたと一緒にいることで、雰囲気の移り香をもらえば。
 豪華客船が、私に囁いた。



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