#735 レインシャワーのように。
あなたのレインシャワーの愛情が、好き。
あなたと、ホテルに泊まる。
夕食の後、お風呂。
シャワーブースと、バスタブが、分かれている。
シャワーを、浴びる。
タップをひねる。
わっ。
予想外のところから、お湯が振ってきた。
一瞬、何が起こったかわからない。
こういう時、私は、笑っている。
よくやる。
バスタブに、お湯を入れる時。
お湯を入れようとして、タップを、シャワーの方にひねって、頭から濡れてしまう。
今日は、バスタブとシャワーが違うので、油断していた。
シャワーは、2つの切り替えになっていた。
通常の斜めからのシャワーと、真上からのレインシャワー。
あなたの笑い声が、聴こえる。
「わっ」という私の声に、「またやったね」と笑ってくれている。
本当に危ない時は、「大丈夫?」と声をかけてくれる。
見ないのに、あなたには、バレている。
私の笑い声で、バレている。
今度は、自信をもって、レインシャワーにひねる。
大きな向日葵の花のようなシャワーヘッドから、お湯が注がれる。
レインシャワーって、名前をつけた人の感性が、素敵。
いつものシャワーと、違う感じ。
シャワーがない時代には、こうして真上からの雨を、浴びていたに違いない。
大昔の人の記憶が、私の中で、蘇る。
空を、感じる。
地球にいることを、感じる。
レインシャワーは、あなたみたい。
あなたは、空の高いところから、愛情を注いでくれる。
あなたのようなシャワーを、ずっと、浴びていたい。