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#790 礼儀正しく、ずうずうしく。

あなたのカスタマイズが好き。
あなたと、アメリカ料理の老舗。
アメリカンなステーキのお店。
本店は、戦争前からある老舗。
あなたは、20代の時に、本店で食べて、感動したらしい。
壁には、創業者のモノクロの写真が、飾られている。
3人の肖像が、描かれた絵。
焦茶色の絵の具に見えるのは、コーヒー。
3人の肖像の目線が、回っている。
初代、2代目、3代目の社長。
3代目の社長が、4つ目のコーナーを見つめている。
それは、未来を意味すると、あなたは教えてくれた。
前菜が、おいしい。
おいしいだけでなく、楽しい。
洗面器大のサラダを、一回り大きい洗面器の中に入れて、くるくる回す。
氷が敷かれているので、回転する。
そうしながら、ドレッシングを空中から、和える。
パフォーマンスが、おいしい。
作っている女性が、楽しそう。
それで、1人前。
次は、かぼちゃほどもある大きさのベイクド・ポテト。
これは、全部食べてしまうと、メインのステーキにたどり着けない。
と、分っていながら、我慢できなかった。
全部、食べてしまった。
メインは、カットのサイズを選べる。
さらに、マッシュドポテト、クリームド・スピナッチ、クリームド・コーンのアカンパニメントが添えられる。
あなたに、香ばしい香りが届く。
なんと、あなたは、ステーキが売りのお店で、まさかのサーモン・ロースト。
そういえば、「ウエルダンで」と言っていたのを、思い出した。
皮が、パリパリで、美味しそう。
きっと、ごはんに合う。
アカンパニメントは、ついていなかった。
すかさず、あなたは、「つけてください」。
しかも、「ましましで」と、付け足した。
どこまでも、カスタマイズ。
これが、アメリカ料理のオーダーの仕方。
しかも、おかわりも、忘れなかった。
私の分も、一緒に。



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