#806 言葉を、抱きしめて。
あなたの言葉への優しさが好き。
あなたと、美術館。
私が、絵を見た感想を、話す。
あなたは、ニコニコ、聞いてくれる。
今日は、いろんな発想が浮かぶ。
自分でも、嬉しい。
あら。
やってしまった。
今、私が話してることって。
前に、あなたが、教えてくれたこと。
どおりで、すらすらでてくるわけだ。
ごめんなさい。
これって、あなたが教えてくれたことだった。
恥ずかしい。
よくやってしまう。
教えてくれたあなたに、教えるなんて。
そんな時でも。
あなたは、ニコニコ笑って、聞いてくれる。
まるで、初めて、聞いたかのように。
あなたに、角のある言葉を、言ってしまったことがある。
決して、起こって言っていたわけではない。
そんなつもりで言ったわけではない。
ただ、言い方が、冷たくなってしまった。
それは、言い訳。
でも、あなたは。
角のある言葉に、優しい言葉を返してくれる。
たしなめるわけでもなく。
いつも以上に、優しい言葉を。
だから、私は、気づける。
言い訳も、ごめんなさいも、しない。
あなたの言葉は、優しい。
角のある言葉への返事は、もっと優しい。
私の角のある言葉を、優しく抱きしめてくれる。