#844 しめが、何度も。
あなたのしめが好き。
あなたと、お寿司。
あなたのお寿司の持ち方に、見とれている。
あなたは、一貫ごとに、味わっている。
味わいながら、愛している。
愛おしんでいる。
しっかり、余韻を味わった後、次の一貫に移る。
10貫を食べ終わる頃には、胸いっぱいになった。
お腹いっぱいではなく、胸いっぱいだった。
いつもは違う。
私一人で行くと、まだ、物足りない。
今日は、いつもより、早く満足感が来た。
味わっているから。
いつも、味わい方が足りないから、食べすぎてしまう。
板長さんが、サービスで、ノドグロを握ってくれた。
脂が乗って、濃厚。
あなたがお気に入りの白えびの唐揚げを頼んでくれた。
危ない。
これは、もし袋に入っていたら、一袋食べてしまう。
「なにか、好きなものを一貫」
私は、さんま。
あなたは、石垣貝。
しめに、穴きゅう巻。
今まで、お醤油を我慢していたから、あまい詰めだれが、しみる。
「しめ第2弾」
しめじゃなかったの。
しめに、第2弾があるの。
卵焼き。
あつあつ。
甘い。
だし巻き卵は、お寿司のデザート。
「しめ第3弾」
第3段まであるの。
金沢プリン。
お寿司のしめのプリン。
プリンは、イギリスの茶碗蒸し。
最初の茶碗蒸しに戻った。
あなたのお寿司ワールドから、抜け出せない。
抜け出したくない。