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#861 太平洋のような。

あなたの世界観が好き。
あなたと、カフェ。
隣のテーブルに、女の子が二人。
ゲームの話をしていた。
「あれって、なんで、今ひとつワクワクしないのかな」
「スキル的なものは、面白いんだけどね」
「結局、世界観が、イマイチなんじゃない」
「それだ」
あらっ。
と思った。
二人は、ゲームの話をしているはずだった。
途中から変わったのかな。
男性の話に、聞こえてきた。
スキルがあって、世界観がない男性。
それは、ワクワクしないでしょ。
あなたは。
スキルはもちろんあるけど、何よりも、世界観が違う。
発想が違うんじゃなくて、世界観が違う。
ワクワク、ドキドキさせてくれるのは、世界観。
あなたの世界観は、桁が違う。
誰もが、自分の世界観を持っている。
何を信じて。
何を楽しいと感じるか。
私も、持っている。
でも。
あなたといると、あなたの世界観に、私の世界観が、覆される。
サーフボードが、大波の上に、軽々と舞うように。
私は、小さなサーフボード。
あなたは、太平洋。
「そうよね」
つい、声に出てしまった。
隣の女の子たちが、振り返った。
「そうでしょ」
彼女たちも、笑った。
その横で、太平洋のあなたが、微笑んでいた。



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